YouTubeが「有料プロモーション」を「ブランドコンテンツ」に改名、未申告の自動検出も開始
- YouTubeは広告表記の名称変更と年齢・地域による公開制限、未申告案件の自動検出を順次導入します。
- 企業案件の開示ルールが厳しくなる中、海外規制に合わせた運用がしやすくなる一方、未申告のまま投稿すると動画に自動でラベルが付くリスクがあります。
- 企業案件を受けているチャンネル運営者と、アフィリエイトタグを付けた動画を配信している運営者に影響します。

ブランド案件の申告まわりが大きく変わります
YouTubeは2026年9月4日、2つの更新を発表しました。
1つは、企業案件の開示(ディスクロージャー)制度の刷新です。
これまで「Paid Product Placement(有料商品配置)」と呼ばれていた設定を「Branded Content(ブランドコンテンツ)」に改名し、視聴者に表示される「有料プロモーションを含む」ラベルの表示も更新します。
Net Influencerの報道によると、名前の変更は業界標準の用語に合わせるのが目的です。
新しい機能として、クリエイターは案件を公開する年齢層と地域を細かく制限できるようになります。
国によって広告規制が違うため「この地域では出せないから案件を断る」という判断をしなくて済むのが狙いです。

未申告の案件は自動でラベルが付く
もう1つ重要なのが、未申告のブランド案件を検出する仕組みです。
YouTubeは今後数か月かけて自動検出を導入し、システムが「これは開示されていないブランドコンテンツだ」と判断した場合、クリエイターの操作なしで開示ラベルを付けることがあると説明しています。
ただし、最終的な責任はクリエイター側にあります。
YouTubeも「法的・規制上の要件を満たす責任は最終的にクリエイターにある」と明記しており、自動ラベルが付いたからといって申告義務を免れるわけではありません。
この変更は、米国連邦取引委員会(FTC)や英国の広告基準局(ASA)が、ブランドとクリエイターの「マテリアルコネクション(金銭の受領や商品提供など、評価に影響しうる関係)」の開示を厳しく見る流れに合わせた動きです。
日本でも景品表示法の運用が厳格化されているため、対岸の火事ではありません。
アフィリエイトは地元の小売店から届く実験も開始
もう1つの更新は、ショッピング機能の実験です。
YouTubeは、クリエイターがタグ付けしたアフィリエイト商品を、同じ商品でも別の地元の小売店から調達して表示する小規模テストを始めました。
これは「同じ商品なら、どの地元店舗から届くのが最もパフォーマンスが良いか」を自動で最適化する実験です。
有料商品配置の設定を有効にしている動画には影響せず、ショッピングアフィリエイトプログラム経由のタグだけが対象です。
YouTubeはショッピング分野を拡大しており、2024年8月にはAmazonとの提携を開始し、米国ではNikeやEtsy、Best Buyなどが参加しています。
ショッピング関連動画の視聴時間は前年比250%増、テレビ画面だけで6桁ドル(1,000万円超)の収益を得るチャンネルは45%以上増えており、企業案件の開示と並行してアフィリエイトの自動最適化も進んでいます。
企業案件を受けている人は設定を今すぐ確認
今回の変更で実際に動くのは、YouTube Studioの「ブランドコンテンツ」設定です。
名称変更と自動検出の導入はこれからの数か月で順次行われます。
まずは自分のチャンネルで、過去に企業案件として申告した動画の設定が新しい名称で正しく保存されているかを確認し、未申告の案件がないかを棚卸ししておくと、自動検出が始まった後のトラブルを避けられます。
※円換算は1ドル=160円(2026年8月時点の目安)です。
自分のチャンネルにどう影響するか
まず確認したいのは、自分が2つの変更のどちらに対象になるかです。
企業案件を投稿しているチャンネルは、YouTube Studioの開示設定を今のうちに見直してください。
従来の「Paid Product Placement」の設定が「Branded Content」に移行した後も、自動検出が始まる前に過去動画の申告漏れがないか棚卸ししておくと、あとでラベルを自動付与される驚きを避けられます。開示を年齢・地域で制限できるようになるため、海外向けに案件を出している場合は、国ごとの広告規制に合わせて配信範囲を絞る運用を先に決めておくほうがぶれません。
たとえば英国の食品広告のような地域別ルールがある案件でも、動画そのものを断つのではなく「その地域だけ非表示」で対応できる可能性があります。アフィリエイトタグを使っている場合は、自動検出の対象が「有料商品配置の設定を有効にした動画には適用されない」点を覚えておいてください。
企業案件とアフィリエイトの運用を混ぜていると、どちらが自動検出の対象になるか分からなくなるので、動画ごとに設定を記録しておくのをおすすめします。

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