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YouTube作品がベネチアとトロントに初上映、テレビ向け制作費は4〜5倍

  • YouTubeのクリエイターが作った作品5本が、ベネチア国際映画祭とトロント国際映画祭で初めて上映されました。同じ時期に、広告主がテレビ向けキャンペーンの制作費にYouTube向けの4〜5倍をかけている実態も示され、企業案件の値付けを考える材料になります。
  • YouTubeの2025年売上は620億ドル(約9兆9,200億円)と推計され、Disneyのメディア事業を上回りました。映像の規模では業界の主流に入ったのに、広告予算の扱いはテレビの下に置かれたままです。
  • 企業案件を受けているチャンネルや高単価の案件を狙う運営者に響きます。広告主がYouTubeをTikTokやInstagramと同じデジタルの枠で見ている限り、制作費の予算感もその枠で決まります。
画像はイメージです

YouTubeのクリエイター作品5本がベネチアとトロントに並ぶ

YouTubeが今月、ベネチア国際映画祭とトロント国際映画祭の両方で、クリエイターが作った作品を上映しました。
映画祭のラインアップにYouTubeの作品が並ぶのは初めてです。
上映されたのは合わせて5本で、ドキュメンタリー、旅、インタビューと形式はそろっていません。

トロントでは、自然や動物を扱うチャンネル「Brave Wilderness」が、ガラパゴス諸島で絶滅危惧種を撮影するチームを追った長編ドキュメンタリーを初公開しました。
インタビュー番組の新しいエピソード2本も上映されています。
この2本は今年の後半にYouTubeで公開される予定です。

ベネチアでは、イタリアのクリエイター2人組theShowが断食の日を追った作品を発表しました。
ネパールの民族が断崖で蜂蜜を採る様子を追った作品や、カンヌで選ばれた短編も、YouTubeのラインアップとして上映されています。
ベネチア側の3本の公開時期は原文では明らかにされていません。

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Google幹部が「この世代のエンタメはYouTubeで生まれている」と発信

この上映に合わせて、Googleのショーン・ダウニー氏(アメリカ大陸・グローバルパートナー担当プレジデント)がブログを出しています。

この世代のエンターテインメントが生まれているのは、ほかならぬYouTubeです

ダウニー氏はこのあと、クリエイターが物語の作り方そのものを変えていると書き、TIFFとベネチア国際映画祭と組んで作品を初公開できたことは、クリエイターが業界の未来に加わっているだけでなく先導している証拠だと続けています。

役員みずからが映画祭との提携を「業界の主流」の話として語るのは、YouTubeが娯楽の中心だと主張しにいく動きです。
日本で同じ発表があるかは原文に書かれていません。

YouTubeの2025年売上は620億ドル、Disneyのメディア事業を上回る

規模の話も同じ記事に入っています。
金融調査会社MoffettNathansonは、YouTubeが2025年に生んだ収入を620億ドル(約9兆9,200億円)と推計しました。
これはDisneyのメディア事業(体験型施設を除く)の600億ドル超(約9兆6,000億円)を上回ります。
同社はYouTubeの企業価値を5,000億〜5,600億ドル(約80兆〜89兆6,000億円)と見ています。
Googleが公表した数字ではなく、あくまで調査会社の推計です。

テレビ向けの制作費はYouTube向けの4〜5倍

読者にいちばん近いのは広告予算の話です。
原文は、YouTubeの視聴が伸びるペースにブランドの広告支出が追いついていないと書いています。
テレビ向けのキャンペーンは、同じ規模のYouTube向けキャンペーンと比べて制作費が4〜5倍かかっています。

理由として挙げられているのは、広告主の予算の置き場所です。
多くの広告主はYouTubeへの支出を「デジタルマーケティング」の枠に入れています。
そのためYouTubeはテレビではなく、TikTokやInstagramと同じ財布を取り合う関係に置かれています。
同じ本数の動画を作るにしても、予算がテレビ側から出るかデジタル側から出るかで、かけられる金額の桁が変わります。

映画祭での上映は、広告費とは別の信頼を取りにいく動き

原文は、今回の上映を広告費とは別の種類の正当性を得る動きと位置づけています。
映画祭での評価や業界での扱いは、これまでスタジオが作る映画やテレビ番組に限られていました。
そこにYouTubeの作品が入った、という見方です。

数字の上ではDisneyのメディア事業を抜いたと言われても、広告の現場ではテレビの下に置かれている。
このねじれが、いまのYouTubeの立ち位置です。
映画祭のような場所でテレビと同じものとして扱われる回数を増やしたい、という読み方ができます。
なお、上映された5本のうち公開時期が示されたのは2本だけで、残り3本がいつどこで見られるかは原文に書かれていません。

(出典: Net Influencer)

自分のチャンネルにどう影響するか

同じ企画でも、予算がテレビ側から出るかデジタル側から出るかで、かけられる金額の桁が変わります。
見積もりを出す前に、相手がどちらの財布で動いているかを押さえておくと、金額の作り方を間違えずに済みます。

  1. 案件の初回打ち合わせで、予算がどの部署から出るかを聞いておくと、金額の土台がテレビ側かデジタル側かが見えます。
    原文は、多くの広告主がYouTubeへの支出をデジタルマーケティングの枠に入れ、TikTokやInstagramと競わせていると書いています。
    同じ枠にいる相手なら、単価の説明の仕方もそれに合わせて組み立てられます。
  2. 長編ドキュメンタリーや旅もの、インタビュー番組を1本持っていると、提案書に作品として出せる材料が増えます。
    今回の5本はドキュメンタリー、旅、インタビューのいずれかでした。
    単発の案件動画だけを並べるより、企画の幅を先方に伝えやすい形になります。
  3. テレビ向けの制作費がYouTube向けの4〜5倍という数字は、単価の話をするときの前提として使えます。
    テレビ予算の案件なら制作費の枠が大きく、デジタル予算しか出ない相手なら本数と再生数を積む設計に切り替える、という判断の分かれ目になります。

出典

  1. YouTube Creators Premiere Shows at Venice, Toronto Film Festivals for the First TimeNet Influencer

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