活用ツール

ブランド案件の審査にAI、YouTubeの過去動画も読み込み人が判断

  • ソーシャル代理店Billion Dollar Boyが、ブランド案件の下調べに使うAI審査ツールを公開しました。調べる範囲にはYouTubeの過去動画も含まれ、引っかかった箇所は自動で決めず人が確認します。案件を受ける側の備えが変わる発表です。
  • 審査の道具がキーワード検索から文脈を見るAIに移ると、過去の動画やSNS投稿がそのまま判断材料になります。誰がいつ何を判断したかも記録に残る形です。
  • 企業案件を受けているチャンネルと、これから受けたいチャンネルに直接関係します。YouTube以外のSNSや過去の発言まで見られる前提で、投稿を棚卸ししておきたいところです。
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海外のソーシャル代理店Billion Dollar Boyが、ブランド案件の下調べに使うAIツールを公開しました。
同社のAI分析プラットフォームCompanionから、案件の安全性を審査するSafeMatchと、クリエイターを募集するCommunity Builderの2つが出ています。
Net Influencerが伝えました。

案件の下調べでYouTubeの過去投稿までAIが読む

SafeMatchが担うのは、ブランドセーフティと呼ばれる審査です。
ブランドセーフティとは、広告を出す相手の過去の投稿に、企業のイメージを損なう内容がないかを確かめる作業を指します。

調べる範囲は直近の動画1本ではありません。
Instagram、TikTok、YouTube、Facebook、Twitter/Xの投稿に加えて、ネット上に残した発言までさかのぼります。
対象になるのは映像・音声・文章の3つです。
ブランド側が用意した条件と照らし合わせ、引っかかった箇所は人が確認する列に回されます。

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YouTubeの過去投稿をキーワードで弾かず文脈で見る

判定の出し方にも特徴があります。
Companionの説明によると、SafeMatchはキーワードを探すのではなく、文脈を見て判断します。
引っかかった理由が示され、誰がいつ判断したかが記録として残り、あとから追える形です。

この仕組みはBillion Dollar Boyの案件で3年間使われてきました。
今回からCompanionの他の顧客にも開放されます。
導入しているブランドとして、メルセデス・ベンツ、ラッシュ、EAゲームス、ルルレモン、ハイネケンの名前が挙がっています。

クリエイターが自分から応募する「逆の採用」

もう1つのCommunity Builderは、クリエイターの見つけ方を変える試みです。
ブランドが登録用のページを用意し、クリエイターが自分から応募して名簿に加わる形を、Companionは「逆の採用」と呼んでいます。
集まった応募はCompanionのデータベースにまとまります。

これまでは、ブランドや代理店がこちらから声をかける形が主流でした。
応募型にすると、売り込みたい側が先に手を挙げられます。
Companionはほかにも、再生の実績をリアルタイムで追う機能、視聴者データの分析、投稿の管理、報酬の支払いまでを1つの画面にまとめています。

Companionの責任者は審査の何を問題にしているか

Irving Shark氏はCompanionの創業者で、プロダクト責任者を務めています。
2つの機能を出した理由を、同氏はこう説明しました。

長いあいだ、クリエイターの審査は2つの悪い選択肢の間で選ぶことでした。
何百時間も手作業でスクロールするか、大事な文脈を外して問題のない投稿まで弾いてしまう、粗いキーワードフィルターに頼るかです。

この発言は自社ツールの売り込みです。
それでも、審査の現場が人手の作業とキーワード頼みだったことは、ここから読み取れます。
Shark氏は、賢いAIの分析と人の判断を組み合わせるとも述べています。
Shark氏の発言のうち、審査にかかる時間や、どのくらいの案件で使われているかの数字は原文に書かれていません。

案件の入口が増えるほど、YouTubeの過去投稿が読まれる

日本での提供状況や、日本企業の導入予定は原文に書かれていません。
ただ、海外ブランドの案件を狙うなら、こうした審査ツールが下調べに使われる前提になります。
応募型の募集は、声がかかるのを待つだけだった人にとって入口が増える話です。

一方で、ブランドの方針に合わない表現が過去の動画に残っていれば、それも判断材料になります。
しかも理由付きで記録され、人の確認に回されます。
どこまで見られるかを先に知っておくと、案件が来てから慌てて直す作業が減ります。

自分のチャンネルにどう影響するか

企業案件を受けているなら、相手が下調べに使う道具が変わった話として読んでください。
見られる範囲は動画の中だけではなく、SNSの投稿やネット上の発言まで広がっています。

  1. YouTubeの動画とSNSの過去投稿を1つの表にまとめ、ブランドの方針とぶつかりそうな表現がないか自分で先に見ておくと、相手から指摘が来る前に直せます。
  2. 応募型の募集に手を挙げる前提なら、登録用のページに書く自己紹介と実績の数字を先に固めておくと、募集が来たときに慌てずに出せます。
  3. 引っかかった理由が記録に残る仕組みなので、過去に訂正した発言や企画の意図は、あとから説明できる言葉で残しておくと話が早く進みます。

出典

  1. Billion Dollar Boy’s Companion Launches AI Tools for Creator Vetting, RecruitmentNet Influencer

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