事例・戦略

YouTubeの既存シリーズを案件の受け皿に、SidemenがGeminiと5本連動

  • SidemenがGoogleのAI「Gemini」の新学期キャンペーンに協力し、2つのYouTubeチャンネルで5本の動画を出します。初回は9月20日公開、残り4本は10月24日からです。
  • Googleは同じ月にMrBeastとも提携しており、AI企業がYouTubeの大型チャンネルに直接お金を出す動きが2件続きました。
  • 週1のレギュラー企画を持つチャンネルと、AI関連の案件を取りたい運営者にまず関係します。単発の動画を売るより、シリーズ単位で提示できるかが分かれ目になります。
画像はイメージです

SidemenがGoogleのAIアシスタント「Gemini」の新学期キャンペーン(Back to School)に協力しました。
グループのYouTubeチャンネル「Sidemen Sunday」と「MoreSidemen」で、Geminiを企画の中に組み込んだオリジナル動画を5本出す取り組みです。
制作はSidemen Entertainmentと、この集団を軸にしたマネジメント兼メディア会社のArcadeが担当しました。
出典はNet Influencerです。

5本のうち初回は24時間サバイバル、森でGeminiに聞く

第1弾は9月20日に公開された「Sidemen Sunday」のサバイバル企画です。
英国の遠く離れた森で24時間を過ごし、課題をクリアして「Forest Tuck Shop」で使えるトークンを稼ぐ内容でした。
物資や食料をどうするかを決める場面で、メンバーはGeminiに生存のコツを聞き、その場の問題を解くために使っています。

残り4本は10月24日から「MoreSidemen」で順次公開されます。
1本目は変わった食べ合わせをランク付けして議論する企画で、途中からGemini Coreに組み合わせを提案させます。
キャンペーンに連動したプレゼントも用意され、当選者1人にSidemenのサイン入りグッズとGoogle Home製品一式が贈られます。

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Arcadeの担当者、Sidemenの2シリーズを案件の場と説明

Arcadeで商業部門のマネージングディレクターを務めるJoe Lambは、この組み方を「ブランドとクリエイターを、番組にもともとある形で組む」ためのものだと説明しています。

この提携は、Arcadeがやるために作られた仕事そのものです。
GeminiのようなブランドとSidemenを、後から貼り付けたようには見えない形で組む

Lambはさらに、「Sidemen Sunday」と「MoreSidemen」を、広告主と本気で組み立てられる価値の高い場所だと位置づけています。

この案件でSidemen側が売っているのは、動画5本の再生数ではなく、曜日と形式が決まった既存シリーズの枠そのものです。
日本のチャンネルに置き換えるなら、毎週同じ曜日に出すレギュラー企画を「この枠で5本」と提示して売る形になります。
単発の案件を5回取るより、撮影日も告知も1回の段取りにまとまります。

MrBeastとも同月に提携、Geminiを動画の中へ

Googleは9月上旬にも、MrBeastとの複数年の提携を発表していました。
YouTubeだけの関係を超えて、GeminiとGoogle Healthにまで広げる内容です。
MrBeastはGeminiの広告キャンペーンの顔を務め、自身の動画でもサバイバル企画でこのアシスタントを使っています。

同じ月のうちに、GoogleはGeminiをYouTubeの大きなクリエイター2組のコンテンツに置いたことになります。
どちらもサバイバルやチャレンジの形式で、AIがその場で役に立つ場面を見せる作りです。
この2件を並べると、AI企業が製品の使いどころを「実際に困っている場面」で見せたいのだと読めます。
企画の中に実演できる場面があるチャンネルほど、こうした案件の声がかかりやすくなります。

案件を1本で終わらせない、YouTubeのシリーズごと売る形

Arcadeは今月、汎ヨーロッパのエンターテインメント企業として仕切り直し、Max FoshやFallow Chefsを含む6組のクリエイターと契約したと伝えられています。
ヨーロッパで初となるクリエイター向けメディアのUpfront(広告主向けの説明会)を前にした動きです。
既存の取引先にはVirgin Media O2、Formula E、Esports World Cup、Unilever、Lego、Papa Johnsが並びます。

案件の金額や契約期間は原文では明らかにされていません。
読み取れるのは、シリーズを複数持っていることが、まとめて売れる商品になるという点です。
Arcadeが代理する側に立っていることもあり、売る単位は番組の枠になっています。

自分のチャンネルにどう影響するか

週1のレギュラー企画を持っているなら、その枠は単発の動画より売りやすい商品です。
今回のSidemenの形は、その売り方を具体的に見せています。

  1. レギュラー企画を棚卸しする。
    曜日・シリーズ名・毎回の型が決まっている企画は、企業に「この枠で5本」と出せる単位になります。
    再生回数の平均値と直近3カ月の毎回の数字を並べておくと、提示するときの材料がそろいます。

  2. AI企業の案件を意識するなら、企画の中に製品を使う場面を用意しておく。
    Geminiは森で食料や道具を判断する場面に登場しました。
    検証・料理・DIY・野外のように「困ってから解決する」流れのある企画なら、後から製品を差し込む形にせずに済みます。

  3. 案件の見積もりが動画1本単位で固定されていないか見直す。
    5本まとめて受けると、撮影と編集の段取りを1回にまとめられ、企業側にも「シリーズで出る」という説明ができます。
    金額や契約期間は今回の原文に書かれていないので、条件は自分側で先に決めておくと交渉で崩れません。

出典

  1. The Sidemen Partner With Google Gemini for Multi-Video ‘Back to School’ CampaignNet Influencer

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