YouTube発の企画をクリエイターと共同保有、HardScopeが参入
- 新しいメディア会社HardScopeが9月30日にYouTubeチャンネルを開設します。企画の権利をクリエイターと共有し、企業案件やライブ、ライセンスに広げる設計です。
- 企画そのものを資産にし、YouTubeの外の出口で回収する形です。広告収益に頼らない収入の作り方として参考になります。
- シリーズ物や冠番組を作っているチャンネル運営者、とくに案件の次に何で稼ぐかを決めかねている人に関係します。

9月30日にYouTubeチャンネル開設、第1弾は4番組
新しいメディア会社HardScopeが9月30日、YouTubeチャンネルを立ち上げます。
制作と開発に400万ドル近く(約6億4,000万円)を投じ、第1弾のシリーズ4本を9月から11月に順次公開する予定です。
ラインナップは、配信者のフィットネス改造に密着する「R3born With N3on」、有名人が欲しかったコレクション品を探し回る「Unpacked With Matcrackz」、カップルの言い分を両方聞いて司会が判定を下す「Love & Justice With Zach Justice」、ニューヨークのファッションの人が最高の服と撮影場所を探す旅番組「Small World With Bloody Osiris」の4本です。
4本に共通するのは、出演者本人の名前が企画名に入っていることです。
番組そのものが人と結びついていて、その人に持分を持たせる前提の作りになっています。
創業者で最高経営責任者を兼ねるMatt Kalish氏は、クリエイターとビジネスパートナーとして組む形を柱に据えると説明しています。
「クリエイターとビジネスパートナーとして手を組むことが、これからのメディアと企画が生まれ、育ち、広がっていく道だと考えている」

企画の権利はクリエイターと共有、案件やライブに広げる
HardScopeの設計でいちばん目を引くのは、出演するクリエイターが、自分が関わって作った企画の権利を持つ点です。
原文は「equity partner(持分を持つ共同事業者)」という言葉を使っています。
出演料を受け取って終わる関係とは違い、企画が育つほど取り分が増えます。
会社としての狙いは、自社チャンネルの中だけで完結させないことです。
育った企画を企業案件、リアルイベント、他社へのライセンス、自社チャンネル以外への展開へつなげるとしています。
YouTubeチャンネルは企画を世に出す入口で、収益の出口は外に置くという組み立てです。
スタジオの制作チームには、オンラインゲーム文化の世界でFaZe Clanを押し上げた担当者らが加わっています。
ファン層の作り方や企画の広げ方を知っている人を、最初から編成に入れている形です。
HardScopeとFaZe Clanの資本関係は原文に記載がありません。
「アルゴリズム疲れ」を前提にした番組の作り方
最高コンテンツ責任者のLars Bengston氏は、クリエイターがこれまでになく多くのコンテンツを出しているのに、視聴者が実際に見る量はむしろ減っていると指摘します。
そして、おすすめ欄への疲れが進むほど、選ぶ目と編集する力の価値が上がるという見方を示しています。
「HardScopeは、視聴者が自分を重ねられるブランドにしたい。クリエイターには、すでに知られている枠の外へ出て作れる場所を用意する」
1本ごとの再生回数を追うより、シリーズの名前と色で「また見たい」と思わせる設計に重心を置く、という読み方ができます。
おすすめ欄の獲得競争とは別の方向から伸ばす考え方です。
持分の比率や参加条件は原文に書かれていない
分かっているのは、9月30日にチャンネルが開設されること、9月から11月に4番組が並ぶこと、400万ドル近くが制作と開発に投じられること、クリエイターが企画の持分を持つことです。
持分の比率、契約期間、どんなクリエイターが参加できるか、日本の運営者が同じ形で組めるかは、原文では明らかにされていません。
番組が日本でどう展開されるかにも触れられていません。
自分のチャンネルにどう影響するか
持分や権利の話は、案件1本いくらで動いているチャンネルには遠く見えます。
考え方の部分だけなら、次の企画を決めるときから使えます。
- 続きを作れる企画が何本あるかを書き出す。
単発で終わる動画と、シリーズとして育てられる企画を分けておくと、次に何を作るかで迷いにくくなります。 - 案件の契約に二次利用の条件が入っているかを見る。
イベントや自社商品、他社への展開まで許されているかを確認しておくと、伸びたあとに交渉し直す手間が減ります。 - 共演者と組むときの受け取り方を先に決める。
出演料で受け取るのか、企画の権利を分けるのか。
どちらにするかを決めてから撮り始めると、当たったあとで揉めません。
持分の比率や、番組が日本でどう見られるかは原文に書かれていません。
分からない部分は置いたまま、出口を動画の外に用意するという設計の考え方だけを持ち帰る読み方で足ります。

コメント
まだコメントはありません。最初の1件をどうぞ。