YouTube動画の編集は8工程、10分動画の手作業で4.5〜9時間
- YouTube動画の編集は8つの工程に分かれ、10分の動画は手作業で4.5〜9時間かかります。ラフカットと音声と色を自動化すると2.5〜4.5時間まで縮むという内訳を1of10が公開しました。
- いちばん時間を食うラフカットは、黙りや言い直しを消すだけの作業です。ここを機械に渡すと、判断が要るペース調整とBロールに時間を回せます。
- トーク中心の動画を1人で編集している運営者にまず効きます。撮影時間が長いチャンネルほど、削れる時間は大きくなります。

YouTubeの編集は8工程、判断が要るのは2つだけ
編集ソフトの操作説明をどれだけ読んでも、手は止まります。
素材は47分、締め切りは日曜、そして4つの作業のどれから手を付けるかが決まっていない。
詰まっているのはそこです。
1of10 Blogの該当記事は、その順番のほうを整理しています。
記事が挙げる作業は8つです。
素材の整理、ラフカット、ペース調整、Bロール(本編の合間に挟む補助映像)とテロップ、音声の処理、色の補正、書き出し、サムネイルとタイトルの準備。
このうちセンスが要るのは、ペース調整とBロールの2つだけです。
残りは手順が決まっている作業なので、機械に渡せます。
書いているのはAI編集ツールAutoCutを提供する1of10自身なので、自社ツールに都合のよい前提は割り引いて読むところです。
それでも工程の分解と所要時間の内訳は、作業時間を測る物差しになります。

10分動画の手作業は4.5〜9時間、ラフカットがその半分
45〜60分の素材から10分の動画を作る場合の試算です。
調査の結果ではないと、記事は断っています。
- 素材の整理と読み込み: 手作業で15〜30分、自動化しても10分
- ラフカット: 90〜180分、自動化すると処理5分と人の確認20分
- ペース調整: 30〜60分、自動化しても変わらない
- Bロール・テロップ・図版: 45〜90分、同じく変わらない
- 音声の処理とミックス: 20〜40分、確認5分
- 色の補正とグレーディング: 15〜30分、確認5分
- 書き出しとアップロード: 20〜40分
- サムネイルとタイトル: 30〜60分
- 合計: 4.5〜9時間が、2.5〜4.5時間に
10分の動画1本に、丸1日に近い時間がかかる計算です。
その半分はラフカットが占めます。
時間を左右するのは撮った量です。
台本なしのトークは、完成1分に対して素材が4〜6分出ます。
10分の動画なら45〜60分になり、素材はすべて最低1回は耳を通します。
「念のため」のテイクが、編集を長くする最大の理由です。
自動化で消えるのは退屈な時間だけです。
2.5〜4.5時間のうち、ペース調整とBロールは短くなりません。
そこは人の仕事として残ります。
ラフカットは黙りを切って、同じ台詞を1本に絞る
やることは2つです。
0.5秒より長い沈黙を切ることと、同じ台詞のテイクを1本だけ残すことです。
タイムラインで波形を表示すると、平らな部分が全部見えます。
録音中は自然に感じた間も、再生すると無音です。
ここを切っていくと、創作的な判断をひとつもしないうちに動画が短くなります。
言い直した箇所には、同じ台詞が2〜3本残っています。
全部再生して、いちばん伝わる1本を残し、他は消します。
基準は読みの完璧さではなく、言い切っているかどうかです。
判断を後回しにすると、同じ台詞が2回入ったまま公開されます。
切った跡はジャンプカット(同じ構図のまま位置が少しずれるつなぎ)になります。
視聴者は見慣れているので、全部を隠す必要はありません。
1〜2割ほど寄った画と全体を交互に使うと、目立つものだけが隠れます。
切る位置は言葉の途中より、息継ぎに合わせます。
カメラが2台あれば、角度を切り替えるだけで済みます。
ペース調整は1.5倍速で見て、飽きる場所を探す
ラフカットが「死んでいる部分」を消すのに対し、ペース調整は「生きてはいるが要らない部分」を消します。
1.5倍速で通しで見て、自分がそわそわした箇所に印を付けます。
そこが視聴者の離脱点です。
- 冒頭30秒でタイトルの約束を果たします。
ロゴのイントロや「本題の前に」は入れません - いちばんおいしい場面を前に出します。
6分目が見どころなら、1分目で小出しにします - 「これから話すこと」を説明している文は削ります
- YouTube Analyticsで直近3本の視聴維持率グラフを見て、どの種類の区間で落ちるかをつかみます
Bロールは切った跡を隠すか、名詞を見せるか
Bロールの役目は2つだけです。
隠しきれなかったジャンプカットを覆うことと、いま言った名詞を画面に出すこと。
どちらもしない画は飾りで、飾りは編集のなかでいちばん高くつきます。
- 寄りで隠せなかったカットには、2〜4秒のカットアウェイを当てます
- 表計算の話なら表計算の画面を出します。
気持ちの話なら顔のままです。
視聴者は顔を読むほうが速い - ストック素材より、自分の机や画面や手元をスマホで撮った20秒のほうが効きます。
ストックはストックに見えます - テロップはキーワードだけにします。
3語、大きく、書体と位置は毎回同じ - 名前と肩書きのテロップは最初の1分に1回だけ
字幕は別の判断です。
YouTubeの自動字幕は視聴者が切り替えられます。
焼き込むなら短く、YouTubeの操作ボタンが重なる画面下部は避けます。
音声と色は、順番どおりに進める
音声は1つ進むと、次が楽になります。
- ノイズ除去から。
沈黙部分の環境音を1秒サンプリングして引きます。
やりすぎると水中のような声になります - 80Hzより下を落とすハイパスフィルター。
机を叩く音や空調の低い音が消えます - コンプレッサーは3対1くらいで軽く。
大きい音を抑え、小さい声を聞こえるようにします - ラウドネス(音量の平均値の指標)は-14 LUFSを目安にします。
YouTubeは再生時に音量を揃えるので、大きい音が得になる場面はありません。
損をするのはばらつきだけです - 音楽は声より18〜20dB下。
話しながらメロディーを口ずさめるなら、大きすぎます
色は2段階に分かれます。
ホワイトバランスで肌の色を直し、露出を整え、クリップごとに同じ部屋で撮ったように揃えるのが補正です。
補正はどの動画でもやります。
見せ方を作るグレーディングは、そのあとの作業です。
撮影前に決めておくと、編集で止まる時間が減る
- 各テイクの前後に2秒の無音を残し、言い直すときは1回手を叩きます。
切る場所が機械にも人にも分かります - 撮影したフレームレートのままアップロードします。
YouTube公式の案内も同じです。
24・25・30・60のどれかに決めて、動画内の全クリップを揃えます。
混ざるとカクつき、編集では隠せません - ファイル名を撮影後に付けます。
用途が分かる名前なら、5時間後の自分が探し回らずに済みます - 映像・別録りの音声・音楽・ロゴを一括で読み込み、切る前に音を同期します
- 4KをノートPCで扱うなら、プロキシ(低解像度の代理ファイル)を作ります。
作らないとタイムラインの操作ごとに引っかかります
AutoCutは素材30分まで、料金は原文に記載なし
1of10のAutoCutは、素材を読み込むと沈黙・脱線・言い直しを消したAロールを数分で返します。
MP4かMOV、1ファイルでも複数でもよく、素材は30分まで。
同じ台詞のテイクを並べて選べる画面も付いています。
無料で試せると書かれていますが、その先の料金や出力物の権利条件は原文に記載がありません。
人に残す工程を決める
1本の編集を速くしようとすると、たいてい全部を自分で抱えたままになります。
先に決めるのは、どの工程を人や機械に渡して、どの工程を自分に残すかです。
ラフカットと音声と色を渡し、ペース調整とBロールに時間を残す形にすると、動画の印象を変えずに1本の重さが変わります。
自分のチャンネルにどう影響するか
編集に何時間かかっているかを合計で見ていると、削れる場所が見えません。
直近1本を工程ごとに分けてみると、渡せる仕事と自分に残す仕事の境目がはっきりします。
- 直近1本の編集を、素材整理・ラフカット・ペース調整・Bロール・音声・色・書き出し・サムネの8つに分けて時間を記録しておくと、次に外へ出す工程が決まります。
- ラフカットは黙りと言い直しを消すだけの作業なので、外に出しても動画の印象が変わりにくい部分です。
ツールでも編集者でも、先にここを渡しておくと、自分の時間がペース調整とBロールに残ります。 - 撮影側で減らせる時間もあります。
テイク前後の2秒の無音、言い直しの合図、フレームレートの統一。
この3つを撮影前に決めておくと、編集初日の試行錯誤が減ります。

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