YouTubeの収益の柱は案件とアフィリエイト、モハンCEOが次の2年の賭けに選ぶ
- モハンCEOが次の2年の賭けに案件とアフィリエイト、AIを挙げました。同席したクリエイターの話から、サムネの出し分けの使いどころも見えます。
- 広告収益の分配が上がりにくくなるなか、案件とアフィリエイトの報酬は広がっていきます。
- 広告収益だけで回しているチャンネルに響き、案件やアフィリエイトを始めたい運営者には入口が増えます。

YouTubeのモハンCEOが、次の2年の賭けを2つ挙げました。
ブランドとクリエイターの接点、そしてAIです。
広告収益の分配に頼ってきたチャンネルは、収入の作り方を見直す時期に入ります。
モハンCEOが挙げた2つの賭け
発言の場は、9月23日の年次イベント「Made on YouTube」の直後に収録された座談会です。
動画は9月30日に公開されました。
司会はColinとSamirで、PPC Landが内容を報じています。
モハンCEOは、クリエイター向けの更新を3つのまとまりに分けて説明しました。
Studioの中のAI、ファンとの関係、見つけてもらうための機能です。
Studio側では、サムネイルの出し分けと動画の比較テスト、アナリティクスから引き出せる新しい指標を挙げています。
ファンとの関係は、コメント、コミュニティ、会員限定のコミュニティです。
広がりの部分には、ライブの自動吹き替えとカスタムフィードが入ります。
この3つをつなぐのが、ブランドとクリエイターの接点づくりでした。
"creators really are the most trusted voice uh for their fans, for their audiences, and brands really want in on that."
クリエイターはファンにとって最も信頼される発信者で、ブランドはそこに入りたい。
だからYouTubeが両者をつなぐ、という説明です。
次の2年の賭けとして、モハンCEOはブランドとの接点づくりを選びました。
中身は案件、クリエイターとの提携、アフィリエイトの拡大です。
アフィリエイトは2026年末までに35か国へ広げる、という言い方でした。
もう1つの賭けはAIです。
Studioの新機能やカスタムフィード、Ask YouTubeは、Google DeepMindとの提携とGeminiへの投資で動いている、という説明でした。
過去の賭けにも触れています。
テレビで見られるようになるという賭けは新型コロナの前から置いていて、当たった、という話でした。

稼ぎ方の中心は案件とアフィリエイトへ
自分のメディア会社を運営するとしたら、という問いに、モハンCEOは案件の話で答えました。
クリエイターの経済圏がこれほど動いているのは見たことがない、という表現です。
ブランドとの組み方は、種類も数も増えるという見立てでした。
すでに入っている仕組みも同じ方向を向いています。
YouTube Creator Partnershipsは3月24日に7か国でBrandConnectを置き換えました。
Made on YouTubeでは、ブランドが案件の成果を見て、その動画の後ろに広告を出せる仕組みも加わっています。
広告収益の分配は、反対側にあります。
2027年2月1日から申請する人は、長尺8,000時間かShorts2,000万回が条件です。
これまでの2倍になります。
8,000時間は、平均視聴5分の動画なら約9万6,000回の再生にあたります。
広告の分配は絞られ、案件とアフィリエイトの報酬は広がる。
YouTubeの稼ぎ方の設計が、そちらへ傾いているのが分かります。
サムネイルの出し分け、同席したクリエイターはどう使うか
ステージでこの機能を説明したJulian Shapiro-Barnumは、昔は1枚のサムネイルを最後まで使い続けた、と話しました。
いまは同じ動画に複数のサムネイルを用意し、反応の違う視聴者に向けて出し分けられます。
どの視聴者にどのサムネイルが出るのかは、番組でもYouTubeの公表資料でも説明されていません。
MrBeastのパッケージを担当するChucky Applebyは具体例を出しました。
祖母とバイカーが鎖でつながれた企画なら、祖母は祖母のサムネイルを、バイカーはバイカーのサムネイルを押す、という想定です。
大小のチャンネルを担当するPaddy Gallowayは、この機能を何年も手作業で再現してきた側です。
公開から数日はコアな視聴者が見ると考えてコア向けのサムネイルを置き、48時間ほどで差し替える。
ただ本人は、YouTubeが1分目から新規視聴者にも動画を出すので、そのやり方はほとんど効かない、と認めています。
Gallowayは今回の発表を、ここ数年で最大の更新だと評しました。
比較テストで視聴維持率のカーブが見える点を評価しています。
動画Aが動画Bよりどこで勝ったかを、数字で確かめられるのは大きいんですよね。
登録者2,000万人を超えるMarques Brownlee(MKBHD)は、少し懐疑的です。
視聴者を、すでに登録していて早く見る人と、商品を検討して新しく来る人の2つに分けています。
そのうえで、サムネイルの差が小さいと学べることが少ない、と指摘しました。
公開日は未定、視聴時間の数え方も決まっていない
サムネイルの出し分けも動画の比較テストも、公開日は未定。
正直、いまの投稿計画に織り込む話ではありません。
もう1つ、答えが出ていない問いがあります。
Ask YouTubeを経由した視聴が、視聴時間やアナリティクスでどう数えられるかです。
商品レビューを軸にするBrownleeは、答えの部分に連れて行かれると動画を見る量が減る、と話しました。
一方で、その機能がなくても見なかった人もいる、とも付け加えています。
アフィリエイトの35か国に日本が含まれるかは、原文に書かれていません。
自分のチャンネルにどう影響するか
いま案件を1本でも受けているなら、収入の内訳を先に見ておくと動きやすいです。
Studioの「アナリティクス」→「収益」タブを開くと、広告収益以外がどのくらい入っているかが分かります。
分配が絞られる前に、案件とアフィリエイトの比率を上げる余地があるかを確かめる順番です。
アフィリエイトの条件は登録者500人です。
商品タグを置いていない過去のレビュー動画が10本以上あるなら、そこから試すのが早いです。
視聴者が買うかどうかを迷っている動画ほど、タグの効果は出ます。
サムネイルは機能の公開を待たずに準備できます。
次の1本から、登録者向けと新規向けの2案を作っておくと、出し分けが来たときにそのまま使えます。
新規向けは商品やゲストを大きく、登録者向けは中身の続きを見せる。
この2つの狙いは、いま手で差し替えるときにも同じように効きます。

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