データ・調査

YouTubeのShortsは1日2000億再生、視聴時間あたり収益も長編超え

  • 縦型ショート動画が全プラットフォームの標準となり、YouTubeのShortsは2025年末時点で1日2000億再生に達しました。
  • Shortsは視聴時間あたりの収益が通常動画を上回り、広告主も縦型向けの制作に慣れてきたため、収益面で無視できません。
  • 長編中心のチャンネル運営者も、縦型短尺を入り口にした導線づくりと収益の再確認が求められます。
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スマホが変えた「動画の標準形」

かつて各プラットフォームは役割分担をしていました。
YouTubeはテレビ番組や映画の切り抜き、Instagramは写真、Facebookは友達、Twitterはニュース。
ところがスマートフォンの普及で、縦持ちの画面に合う縦型のコンテンツが自然な標準になりました。

最初に気づいたのはSnapchatです。
2013年後半にStoriesを投入し、2014年半ばにはSnapchatで最も使われる機能になりました。
これを見たザッカーバーグが反応し、2016年8月にはInstagramがほぼ同じ仕組みを導入します。
当時のInstagram CEOだったケヴィン・システムは、Storiesの功績はSnapchat側にあると認めています。

そこから一気に縦型動画が広がりました。
TikTokは2018年に米国進出、InstagramのReelsは2020年、YouTubeのShortsは2021年に登場します。
TwitterのFleetsも2021年に登場しましたが、同じ年に終了しています。
TikTokが持ち込んだのは、縦型フォーマットと「フォロー関係よりもアルゴリズム」という考え方でした。
プロフィールを整えたり投稿頻度を気にする必要がなく、投稿はアルゴリズムに任せられる。
それが投稿量と滞在時間を一気に増やしました。

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Shortsは1日2000億再生、収益も長編超え

数字の上で、この戦いは決着しています。
元記事 The Verge (YouTube) が挙げる主なデータは次の通りです。

Metaは2024年、Instagram利用者の半分以上の時間がReelsで使われていると発表しました。
2025年には動画関連がMeta全体で年間500億ドル規模のビジネスになるとしています。
ピュー・リサーチ・センターの調査では、若年層と10代の約63%がTikTokを利用し、10代の5人に1人が「ほぼ常時」利用しています。

YouTubeは2025年末時点のデータとして、Shortsが1日2000億回再生と発表しました。
しかもShortsは視聴時間あたりの収益が通常の動画を上回ります。
HubSpotの調査でも、2025年のマーケティングコンテンツとしてショート動画が最も使われ、最も成果を上げた形式になっています。

広告とAIが加速させる

縦型動画が広告の主戦場になった理由は、滞在時間と広告単価です。
縦型フィードの合間に流れる広告は、友達の投稿や趣味の動画と同じ並びに自然に混ざるため、邪魔に感じられにくく、全画面で単価も高くなります。

さらにAIが広告配信を自動化しました。
YouTubeのBrian Albert氏は、6秒・15秒・長尺・縦型などの素材さえ用意すれば、AIが対象者の選定から広告の配置まで、その他すべてを動かすと説明しています。
クリエイティブさえ作ればあとはAIが届けてくれるため、縦型広告への参入コストは下がる一方です。

模倣と反動のあいだで

各社の模倣は続きます。
Spotifyは縦スクロールの動画フィードを追加し、DisneyはESPNとDisney PlusにTikTok型の「Verts」を、Netflix・Prime Video・Paramount Plusは「Clips」という縦型機能を投入しました。
Facebookはアプリ起動時に全面縦型フィードが出る新バージョンをテスト中です。

一方で反動の兆しもあります。
アルゴリズムに疲れたユーザーが友達とのつながりを求め直したり、若者がスマホを置いて映画館や折りたたみ携帯に目を向けたりする動きです。
元記事は最後に、視聴回数は当てにならないという指摘も紹介しています。
それでも、スマホ時代が続く限り縦型動画の優位は変わらないというのが元記事の見立てです。

自分のチャンネルにどう影響するか

まず確認したいのは、自分のチャンネルで「縦型が収益の柱になりうるか」を正確に測れているかです。

  1. Studioの収益レポートで、Shortsと通常動画の視聴時間あたり収益を比べてみると、どちらに注力すべきかの判断材料になります。
    Shortsの収益が全体に占める割合を把握しておくと、配信頻度を決める際の基準になります。

  2. 長尺中心のチャンネルは、Shortsを視聴者を呼び込む入り口に使う運用を先に決めておくと、アルゴリズムの変化が続いても方針がぶれません。
    短尺から長尺へ誘導する導線として、概要欄のリンクや固定コメント、動画内での案内を組み込んでおくと、あとで慌てずに済みます。

  3. 広告主が縦型広告の制作に慣れてきているため、スポンサー案件でも縦型の素材を出せる準備があると、提案の幅が広がります。
    企業案件でShortsを組み合わせる場合は、6秒・15秒・縦型など、使い分けられるクリエイティブを事前に用意しておくとスムーズです。

出典

  1. The vertical video takeover is hereThe Verge (YouTube)

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