事例・戦略

Sticki Rolls、YouTubeの長尺動画とリアル体験でファンを増やすブランド戦略を解説

  • 玩具ブランドSticki Rollsが、YouTubeの長尺動画とポップアップイベントを組み合わせ、累計再生10億回超と登録者約190万人を達成しました。
  • 商品を自己表現やファッションとして見せる動画施策が、検索数や登録者の増加につながる好例として注目されます。
  • YouTubeでブランドの世界観を育てたい玩具・キッズ向けの販促担当者や、長尺動画の可能性を探るチャンネル運営者に参考になる内容です。
画像はイメージです

YouTubeを起点に10億回再生、登録者190万人へ

Sticki Rolls(スティッキーロールズ)は、ステッカーの本やリストバンドを販売する玩具ブランドです。
2024年のローンチ後、YouTubeクリエイターの開封動画やトレード報告動画をきっかけに10億回以上の再生を獲得し、いまや約190万人の登録者を持つブランドチャンネルを抱えています。
元記事はDigidayに公開されています。

ブランドの原型は2023年にジョシュ・ローゼル氏とレフ・ネルソン氏が考案した、リストバンド型ステッカーでした。
そこにスカイキャッスルトイズが加わり、商品化。
製造とライセンスはJazwares(ジャズウェアーズ)が担い、アメリカの専門店やAmazonで販売を開始しました。
その後、Target、Walmartと販路を広げ、現在は60か国以上で買えます。

画像はイメージです

長尺動画で商品を「遊び」から「自分らしさ」へ

Sticki Rollsのマーケティングで中心になるのはYouTubeです。
JazwaresのシニアVPであるミシェル・ウォン氏は、長尺動画がストーリーを伝え、ブランドの世界に入り込ませると述べています。

「YouTubeは長尺のコンテンツとストーリー構築を可能にし、消費者をSticki Rollsの世界に引き込む」

実際、初期からブランドを支えるのは、登録者77.5万人のYouTubeデュオ「Anna and Erin」です。
彼女たちはDIYやカワイイ系アート、ウイルストイ、クラフト動画を配信しており、おもちゃとしての機能だけでなく、ファッションやライフスタイルの視点で商品を見せています。
ネイルアートを題材にした動画がバズったことも、ネイルサロンでのイベントにつながりました。

このように、YouTubeでは商品の使い方だけでなく、自分らしさやおしゃれといった文脈を加えることで、ファンの自己表現を支えるブランドになっています。
ステッカー交換は若い女の子たちのコミュニケーション手段でもあり、リアルな場でファン同士が出会う体験を作るのはオンラインだけでは難しい、とウォン氏も話しています。

ポップアップが生んだ検索50%増と登録者2万人増

今年(2026年)8月8日には、ニューヨークのネイルサロン「Chillhouse」でポップアップイベントを開催しました。
ステッカーをモチーフにしたマニキュアやオリジナルドリンクを提供し、約1000人が来場。
500人以上が無料マニキュアを体験し、新商品「Sticki Mates」も先行公開されています。

イベント直後にはGoogleトレンドでの検索数が前週比50%増、前月比130%増となり、YouTubeのフォロワーも2万人増えています。
ここから、オンラインとオフラインの関係をどう作るかが見えてきます。

印象的なのは、デジタルと実体験の橋渡しを意図的に行っている点です。
YouTubeで世界観を育てた上で、ポップアップを開き、その反響を再びYouTubeの登録者増や検索数に還元する。
動画の総再生10億回という数字は、その循環が機能した結果と言えるでしょう。

自分のチャンネルにどう影響するか

まず確認したいのは、自社や自身のチャンネルが「どの文脈で商品を見せているか」です。
機能説明だけではなく、生活の一場面や自己表現として映る動画作りを心がけてみてください。

  1. 同じ世界観を共有できるクリエイターを複数起用し、それぞれの切り口で商品を紹介してもらう。
    Sticki Rollsは初期からAnna and Erinを起用し、ネイルやファッションなど異なる角度から見せることで、単なる開封動画ではない深いファン層を育てました。

  2. オンラインの動画だけで完結させず、ポップアップや体験イベントでファン同士が出会う場を作る。
    小規模でも、イベント後にその様子をYouTubeで配信すれば、検索数や登録者の増加につなげられます。
    Sticki Rollsではイベント後の検索数が50%増、登録者も2万人増えています。

  3. 長尺動画の構成は、商品の背景やストーリーを語ることに割く。
    短い動画はバズを取るのに有効ですが、ブランドへの愛着は、世界観を積み重ねる長尺動画から生まれます。
    あなたのチャンネルで「その商品を身につけるとどうなるか」を10分かけて見せてみてください。

出典

  1. Inside toy brand Sticki Rolls’ YouTube strategy to win over Gen AlphaDigiday

コメント

まだコメントはありません。最初の1件をどうぞ。

投稿された内容とお名前はこのページに公開されます。個人情報や、他の方を傷つける内容は書かないでください。 URLを含むコメントは投稿できません。内容によっては予告なく削除することがあります。