企業案件で収入の9割を稼ぐクリエイター。ブランド側10年の経験が生きた選球眼
- ブランド側で10年働いたニコール氏が、解雇を機にクリエイターへ転身し、企業案件で収入の9割を稼ぐまでが公開されました。
- ブランドの出稿側の視点で契約や案件を読めるため、提示条件の見極め方や断り方の参考になります。
- 企業案件を収入の柱にするチャンネル運営者や、プラットフォーム依存を見直したい人に役立ちます。

ブランド側の10年が、クリエイター業の土台になった例です
ニコール・ストーリー・デント氏は、Instagram、TikTok、Facebook、YouTubeの合計で300万人以上のフォロワーを持つクリエイターです。
ミレニアル世代のユーモアや子育ての不条理、90年代・2000年代へのノスタルジーに加え、うつや不安、ADHDについて率直に語る姿勢で知られています。
彼女はクリエイターになる前の2013年から2023年まで、テキサス州のトイレスプレーブランドに勤めていました。
グラフィックデザイナーとして入社し、退職時はSVP of Creative(クリエイティブ部門の上級副社長)です。
その間、ブランドのコマーシャルの執筆や演出、SNS運営、インフルエンサー案件の管理を担当していました。
つまり、過去にインフルエンサーへ案件を発注する側だった人物が、いまはその経験を武器にクリエイターとして活動しています。
Net Influencerが報じました。

転身のきっかけはセラピストの一言と解雇通知です
2022年、彼女は会社の中で創造的な仕事の範囲が狭まり、行き詰まりを感じていました。
セラピストから「クリエイティビティのために何をしているのか」と聞かれ、以前パンデミック中に作っていたTikTok動画の話をしたところ、「また作り始めましょう」と勧められたといいます。
子どもを寝かせた後の深夜に撮影と編集を始め、フルタイム勤務を続けながら約6か月でInstagramのフォロワーを数万人まで増やしました。
その後、初めての有料ブランド案件が決まり、さらに解雇通知を受けます。
彼女は解雇を「期限」に変えました。
「6か月から1年で、前職と同じ収入をソーシャルメディアのクリエイターとして稼げるか」と自分に賭けたのです。
収入の9割が企業案件。YouTubeの収益化はオーディエンスが育ってから
現在、彼女の収入の約90%はブランド案件です。
案件はマネジメント会社が先に審査し、彼女の見積もりで5件中3件は断っているといいます。
予算が合わない小規模ブランドが多いことと、減量関連の案件はカテゴリごとに拒否しているためです。
収益化についてはプラットフォームごとに対応を分けています。
Facebookの収益化は他のクリエイターの勧めでオン。
TikTokは1分以上の動画で収益化をオンにするとエンゲージメントが下がったためオフにしました。
YouTubeについてはオーディエンスが育ってから収益化を検討すると明言しています。
アフィリエイトは自分に合わないと語っています。
プラットフォームを所有しない不安がPodcastを生みました
Podcast「You Had 2 Be There」はマネジメント会社の提案でした。
理由は、彼女が築いてきたオーディエンスがすべて、自分では所有していないプラットフォームの上にあるという危機感です。
彼女は「Instagramが落ちたときや、クリエイターがハッキングでアカウントを失う話を見るたびに不安になる」と語っています。
TikTokが一時的に停止しただけで皆が騒ぐ様子も、その不安を強めました。
Podcastは共同ホストを2人迎え、約18か月の準備を経て公開。
現在は自己資金で運営しており、本人は「まだ元は取れていない」と話します。
長期的にはストリーミング配信契約を目指し、その先に脚本や絵本など、長いストーリーを扱う仕事を考えているそうです。
競争より共創へ。考え方の変化も注目です
元々の会社員時代は「食うか食われるか」の競争環境で、同僚はライバルだと感じていたそうです。
クリエイターになってからは、他のミレニアル世代の女性クリエイターがブランド案件を獲得するのを見て、純粋に嬉しいと思えるようになったと語ります。
「私たちは競争していない。
お互いを高め合っている」という言葉は、個人で活動するクリエイターどうしの関係性のヒントになりそうです。
なお、彼女のPodcastの収益や、YouTubeチャンネルの具体的な登録者数は原文では明らかにされていません。
自分のチャンネルにどう影響するか
まず確認したいのは、案件の「断る基準」を自分で持っているかどうかです。
彼女は減量関連をカテゴリごと拒否し、予算が合わない案件も断ると明言しています。
基準を先に決めておくと、直接の依頼でも管理会社を通した案件でもブレにくくなります。
企業案件の交渉では、ブランド側が本当に求めているものを先に読んでください。
彼女は「商品を最初の3秒で出してほしい」という要望にも、一度は自分のやり方で提案してから様子を見るそうです。
要望をそのまま受け入れるのではなく、自分の表現で一度作る提案力を身につけると、条件を飲まされにくくなります。収益化のオン・オフを、プラットフォームごとの目的で分けてみてください。
彼女はTikTokで収益化をオンにした結果エンゲージメントが下がり、オフに戻しました。
短期的な収益より、そのプラットフォームで何を育てるかを先に決めると、収益化の判断がぶれません。プラットフォーム分散は、黒字化までの時間も計画に含めておくと、あとで困りません。
彼女もPodcastを「まだ元が取れていない」と話しています。
収益が出るまでの出費と期間を想定したうえで、自社メディアやPodcastを持つかどうかを判断してください。
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