YouTubeの収益化、AI動画は除外理由になっていない 止まるのは中身が同じ型
- YouTubeの公式ヘルプには、AIで台本を整えたり背景の絵を作ったりしても収益化できる例が載っています。止まるのは動画ごとの独自性がない型で、審査は動画1本ではなくチャンネル全体を見ます。
- 収益化の条件が2027年2月に上がり、審査で落ちてやり直す余裕が減ります。AIを使っているだけで除外されるわけではないと、公式の例で先に確かめられるかが効いてきます。
- 顔出しなしでAI台本やAI音声を使っているチャンネルにまず関係します。これから収益化を申請する人ほど、審査でどの動画を見られるかを先に知っておく必要があります。

「AIを使ったから収益化できない」は公式ヘルプに書かれていない
「AIで作った動画は広告収益を受け取れない」。
2026年に入ってから、この言い方をよく見かけるようになりました。
きっかけは7月、YouTubeが収益化ルールの文言を直したと報じられたことです。
これから始めようとしている人ほど、ここで手が止まります。
先に答えを書きます。
YouTubeの公式ヘルプを読む限り、AIを使ったこと自体は収益化の除外理由として挙がっていません。
むしろ、AIを使っても収益化が認められる例が公式の言葉で載っています。
Content that uses creative tools as an aid to tell a unique, well-researched, or creative story, such as using AI to edit a video script or generate unique background visuals for content
出典はYouTubeチャンネルの収益化ポリシーです。
動画で話す内容をAIで整理する。
自分で調べて考えた話を伝えるために背景の絵をAIで作る。
どちらも認められる側の例に入っています。
ここでいう止まる側は、収益化の審査に通らず、広告収益を受け取れない状態のことです。
審査とは、申請したときにYouTubeの担当者がチャンネルを見て可否を決める手続きを指します。
元記事の書き手は、台本づくりをClaudeと一緒に行い、音声はAI音声、画面に出るキャラクターも画像生成AIで用意する作り方で、顔出しも自分の声も使っていません。
この作り方でも収益化できた、というのが元記事の主張です。

収益化が止まる例に共通するのは動画ごとの独自性のなさ
公式ヘルプには止まる側の例も並んでいます。
読み比べると、多くの例に共通する点が1つあります。
その動画ならではの中身がない、ということです。
どの動画を開いても同じ見た目で、よその文章を読み上げているだけ。
AIが出したものをそのまま並べただけで、人が選んだり足したりした形跡がない。
こうした型が止まる側に入ります。
中身があっても止まる形があります。
AIで作った人物に健康やお金、法律の助言をさせる型です。
本当に起きた出来事だと視聴者に誤解させる動画も同じ扱いになります。
収益化の審査で見られるのは1本ではなくチャンネル全体
ここを取り違えると、自分の動画の直し方もずれます。
公式ヘルプには、審査担当者は1本1本の動画を確認できないため、チャンネルの次の部分が優先して見られると書かれています。
- 主なテーマ
- 再生回数の多い動画
- 最新の動画
- 総視聴時間の大部分を占めている動画
- 動画のタイトル、サムネイル、概要欄
- チャンネル概要
他人の動画を再利用しているチャンネルについては、ガイドラインに反する動画があるとチャンネル全体が収益化停止になることがある、とも書かれています。
1本だけ例外を作って、残りをまじめにやればいい、という話ではありません。
2025年7月に「再利用コンテンツ」は「大量生産コンテンツ」へ
公式ヘルプの更新履歴には2025年7月15日の日付で、繰り返しの多い動画だけでなく大量に作られた動画も対象だと明確にし、名称も変えたと記されています。
同じ更新履歴には、そうした動画は以前から収益化の対象外だったともあります。
前からあった線の言い方が変わっただけで、新しいルールができたわけではありません。
2026年7月には、除外される例がより詳しく書かれたとKAI-YOUが報じました。
ただし元記事の書き手が2026年9月26日に公式ヘルプの更新履歴を確認したところ、2026年7月の日付は見つからなかったと書いています。
いまのヘルプ本文にその例が載っていること自体は確認できています。
YouTubeはAI編集ツールを増やしつつ、止める線も引いている
2026年9月23日、YouTubeは年次イベント「Made on YouTube 2026」で30件を超える発表を行いました。
会話しながら編集を進められる機能や、動画の下書きに対してテンポや構成の助言をAIが返す機能が含まれます(YouTube公式ブログ)。
ここは方向性の話として読んでおきたいところです。
YouTubeは自前のAIツールを増やしています。
同時に、止める側の線も引いています。
AIの利用を丸ごと止めたいなら、自分でAI編集機能を作る理由がありません。
ただし、ツールが使えることと、そのツールで作った動画が収益化できるかは別の話です。
会話しながら編集する機能はShortsとYouTube Createアプリに入る予定で、2026年9月26日時点でYouTube CreateのAI機能の対象国に日本は入っていません。
日本での提供時期は原文に書かれていません。
2027年2月から収益化の条件は8,000時間と2,000万回に
2027年2月1日から、これから申請する人の条件が上がります。
長尺は過去365日で4,000時間から8,000時間へ、Shortsは90日で1,000万回から2,000万回へ。
8,000時間は48万分です。
平均8分の動画なら6万回の再生に相当し、1日あたり約164回を1年続ける計算になります。
Shortsの2,000万回は1日あたり約22万回です。
すでに参加している人は、この変更で立場が変わりません。
条件が上がると、審査で落ちてやり直す余裕が減ります。
自分の動画が止まる側と認められる側のどちらに寄っているかを、申請の前に見ておく価値があります。
元記事: Can YouTube videos made with AI be monetized? [Latest as of September 2026]
自分のチャンネルにどう影響するか
AIで台本を整えているだけなら、それは公式ヘルプが認められる側に置いている作り方です。
反対に、どの動画を開いても中身が同じなら止まる側に近づきます。
2027年2月1日からは長尺8,000時間・Shorts 2,000万回と条件が上がるので、いま4,000時間に届いているなら、それより前の申請のほうが条件は軽いままです。
直近10本のサムネイルとタイトルを並べると、自分の動画が見分けられるかどうかが分かります。
審査では動画1本ではなくチャンネル全体が見られ、主なテーマ、再生回数の多い動画、最新の動画、総視聴時間の大半を占める動画、タイトル・サムネイル・概要欄、チャンネル概要が優先されます。
見分けがつかないなら、テーマを変えなくても動画ごとの話の中身を変えるところから手をつけるのが早いです。再生回数の多い上位の動画から、内容と概要欄を直しておくと、審査で見られる面積の大半を一度に整えられます。
ガイドラインに反する動画が1本あるとチャンネル全体が収益化停止になりえるため、数字の大きい動画と最後に公開した動画から手を入れる順番が効率的です。AIで作った人物に健康やお金、法律の助言をさせる型を1本でも出しているなら、申請の前に切り口を置き換えておくと、審査の直前で企画を差し替える手間が減ります。
出典
- Can YouTube videos made with AI be monetized? [Latest as of September 2026]Bing News: YouTube monetization

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