YouTubeの広告収入、2026年の伸び率は7%へ 収益化条件の倍増はShorts誘導
- 前回伝えた収益化条件の2倍化に、判断材料の数字が加わりました。YouTubeの広告収入は2026年に伸び率7%まで落ちる見通しで、Ask YouTubeの利用者は1億4,000万人を超えています。
- 視聴時間の条件が上がる一方で、AIが動画の要点を要約する機能は広がっています。再生回数を増やすだけでは条件に届きにくくなる局面です。
- これから収益化を目指すチャンネルと、Shorts中心に伸ばしてきた運営者にまず関係し、広告収益で回すチャンネル全体にも再生の集め方の見直しとして響きます。

収益化の条件は2027年2月から2倍、視聴8,000時間とShorts2,000万回
YouTubeが広告収益プログラム(YPP、条件を満たしたチャンネルが広告収益を受け取れる仕組み)の参加条件を引き上げます。
適用は2027年2月1日からです。
発表そのものの日付は原文に書かれていません。
新しい条件は、登録者1,000人に加えて、過去1年で有効な視聴時間8,000時間、または過去90日でShortsの有効な再生2,000万回です。
有効な視聴時間とは、実際に再生されて見られた分だけを数えた時間のことです。
いまの条件は4,000時間と1,000万回なので、ちょうど2倍になります。
2倍という言葉では実感が湧きません。
回数に直してみます。
8,000時間を平均視聴5分の動画で埋めると、約9万6,000回の再生が必要です。
1日あたり約263回を1年続ける計算になります。
いまの4,000時間は同じ動画で約4万8,000回、1日あたり約132回でした。
Shortsの2,000万回は90日で割ると1日あたり約22万2,000回です。
いまの1,000万回なら1日あたり約11万1,000回になります。
日本での適用時期や、すでに収益化しているチャンネルが新しい条件を満たし直す必要があるかは、原文に書かれていません。

YouTubeの広告収入は伸びが鈍り、TikTokが2030年に抜く予測
条件を引き上げた理由を、原文は広告事業の伸び悩みに求めています。
YouTubeの広告収入は2025年に404億ドル(約6兆4,640億円)で、前年比11.7%増でした。
2024年は14.7%増だったので、伸びははっきり落ちています。
2026年は432億ドル(約6兆9,120億円)で、伸び率は7%まで下がる見通しです。
広告収入が100だったときの増え方に置き換えると、2024年は約115、2025年は約112、2026年は約107です。
2年で増え方が半分になりました。
調査会社WARC Mediaは、TikTokが2030年にYouTubeを抜いて、世界で最も広告収入の大きい動画プラットフォームになると予測しています。
Sensor Towerのデータでは、2025年時点でTikTokの1日あたり利用時間は95分、YouTubeは85分で、差は10分です。
原文はこの差の理由を広告の作りに求めます。
TikTokは買う直前の人を狙う成果型の広告が強く、動画から買い物かごに入れて注文する流れがはっきりしています。
YouTubeの広告は視聴者に見せる露出型が中心で、動画を見た人が通販サイトに飛んで買う流れがつながっていません。
世界のマーケティング予算が「見せる」から「買わせる」へ移るなかで、TikTokが選ばれやすくなっているという整理です。
YouTubeの広告システムは20年近く同じ形で動いており、急に作り替えるのは現実的ではありません。
そこで露出型の強みを伸ばす方向に動いています。
視聴時間の条件を4,000時間から8,000時間に上げれば、広告が表示される時間も一緒に増えます。
これが原文の読み方です。
Ask YouTubeの利用は1億4,000万人、要点をAIが要約する
Google CEOのSundar Pichai氏は、2026年6月時点で1億4,000万人以上が「Ask YouTube」を使ったと述べています。
Ask YouTubeはGeminiを土台にした機能で、視聴ページで1本の動画について複雑な質問を投げると、要点を返したり見たい場面へ飛ばしたりできます。
原文は、この機能を有効な視聴時間が減っている原因として挙げています。
AIが大量の情報から中身を取り出せるようになれば、人が動画に使う時間が減るのは自然だ、という筋です。
ただし視聴時間の落ち込みをAsk YouTubeだけに帰す断定は、原文にはありません。
アプリを開くとShortsに直行するテスト、露出を増やす狙い
海外メディアのAndroid Authorityの報道として、YouTubeがアプリを開いたあとに縦型のShortsページへ直行する機能をテストしていることが伝えられました。
第三者機関の推計では、2026年にYouTubeの月間利用者は約28億5,000万人に達する見込みです。
この規模の利用者がShortsの再生を支える母数になります。
本数を増やすか、ファン1人あたりの視聴時間を増やすか
これから収益化を目指す人が選べる道は2つに整理できます。
再生回数を増やして視聴時間の合計を稼ぐ道と、ファンとの関係を強めて1人あたりの視聴時間を増やす道です。
同じ本数でも、1人に長く見てもらえるチャンネルのほうが条件には届きやすくなります。
どちらを選んでもGoogleが得をする構図だと、原文は見ています。
原文が挙げるコストは、クリエイターにとってYouTubeが「簡単に稼げる場所」ではなくなることです。
出典: The monetization threshold has doubled, and YouTube may be targeting short-form videos(36Kr)
自分のチャンネルにどう影響するか
収益化を目指しているチャンネルなら、いまの数字が2027年2月にどう評価されるかを先に押さえておく話です。
YouTube Studioで過去365日の有効な視聴時間と、過去90日のShortsの再生回数を控えておくと、新しい基準までの距離が数字で分かります。
目安は長尺が8,000時間、Shortsが2,000万回で、どちらもいまの2倍です。Shorts中心に伸ばしているなら、直近90日の再生回数を90で割って1日あたりに直してみます。
2,000万回は1日あたり約22万2,000回なので、いまの1日の平均がそこに届くかどうかで、長尺側とどちらを軸にするかが決まります。広告収益だけで回しているチャンネルは、視聴時間の条件に左右されない収入を1つ持っておくと安定します。
メンバーシップや企業案件は、YPPの基準が変わっても入ってくる金額の計算が別です。
原文も、YouTubeが「簡単に稼げる場所」ではなくなるという見方を示しています。
出典
- The monetization threshold has doubled, and YouTube may be targeting short-form videos.Bing News: YouTube monetization

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