YouTube公式切り抜きShorts、月30万円には3000万〜6000万回の再生
- 公式に認められた切り抜きShortsで月30万円を手取りにするには、月3000万〜6000万回の再生が必要という試算です。1000回再生あたり0.01〜0.02円、代理店への分配50%という仮の条件で計算しています。
- 同じ「月30万円」でも、1000回再生あたりの単価と分配率が変われば必要な再生回数は2倍から半分まで動きます。示された金額の前提を確かめないと、目標の見積もりがずれます。
- 公式の切り抜きで稼ごうとしている人と、切り抜きを許可して収益を分け合う配信者にまず関係します。Shortsの広告収益で回しているチャンネルにも、自分の単価を置き直す材料になります。

元配信者の許可を得て切り抜きShortsを作り、広告収益を代理店と分け合って月30万円を目指す。
そういう副業の説明を目にする機会があります。
実際に何回再生されれば月30万円に届くのかを、noteの検証記事が逆算しました(Bing News: YouTube ad revenue)。
前提を置いたうえでの答えは、月3000万〜6000万回です。
ただしこれはYouTubeが決めた条件ではありません。
単価と分配率を仮に置いた計算結果です。
ここを混ぜて読むと判断を誤ります。
公式の許諾と収益化の審査は別々に回っている
検証の対象になったのは、元配信者から切り抜きの公式な許可をもらう、切り抜きShortsをYouTubeに投稿する、Shortsの広告収益を受け取る、その一部を代理店などに分配する、最終的に手取り月30万円を狙う、という流れのモデルです。
最初に引っかかるのが、許可と収益化は別だという点です。
YouTubeはチャンネル収益化ポリシーの中で「再利用コンテンツ」を定めています。
すでにYouTubeや他のサイトにある動画を、十分な独自の解説や大きな変更、教育的・娯楽的な価値を足さずに使うチャンネルは、このポリシーの対象になります。
YouTubeは、他のクリエイターの映像を編集し、ストーリーや解説を足すなど元と意味のある差を作った場合を、収益化が認められる例として挙げています。
元の配信者の許可があっても、再利用コンテンツのポリシーは別に適用されると公式に説明されています。
権利の話と、YouTubeの審査の話。
この2つは別のルールで動きます。
再利用コンテンツのポリシーはチャンネル全体にかかるので、切り抜き以外の動画の収益化にも影響が及びます。

Shortsの広告収益はプールに集めて45%を配る
Shortsの広告収益は、長尺動画とは別の仕組みで処理されます。
Shortsフィードの動画と動画の間に出す広告の収益を月単位でまとめてプールし、音楽の権利料などを差し引いて「クリエイタープール」を計算します。
そのうえで、各国の収益化対象Shortsの有効な再生の割合などをもとに各クリエイターへ割り当て、最後に45%の分配率をかけます。
「YouTubeの広告収益の45%がそのままクリエイターに入る」わけではありません。
いったんプールに集めてから45%が適用される、という順番です。
プールが仮に100万円なら、クリエイター側に配られる総額は45万円。
そこから各国・各チャンネルの再生の割合に応じて取り分が決まります。
1000回再生あたりの単価は仮置き、公式の数字ではない
ここから先は算数の話です。
検証記事は、YouTubeの分配を通したあとにクリエイター側へ1再生あたり入る金額を「実効RPM」と呼び、0.01円、0.015円、0.02円の3通りを置いています。
RPMは1000回再生あたりにクリエイターへ入る金額のことです。
1万回に直すと、それぞれ100円、150円、200円になります。
この3つの数字はYouTubeが公表したものではありません。
公式に決まった単価があるわけではなく、計算のための仮の値です。
収益の50%を代理店に払うという条件も仮定です。
個別の契約内容を示すものではありません。
月30万円に必要な切り抜きShortsの再生回数
代理店への分配を50%とすると、手元に残るのは半分です。
- 実効RPM 0.01円のとき、分配後は0.005円。
月30万円に必要な再生は6000万回 - 実効RPM 0.015円のとき、分配後は0.0075円。
必要な再生は4000万回 - 実効RPM 0.02円のとき、分配後は0.01円。
必要な再生は3000万回
真ん中の4000万回のケースをほどくと、4000万回×0.015円=60万円がクリエイター側に入り、その半分の30万円が手取りになります。
単価が半分になれば必要な再生は2倍、単価が2倍になれば必要な再生は半分です。
月4000万回は1日あたり約133万回
月4000万回を1日あたりに割ると約133万回です。
1日10本投稿するなら、1本あたり約13万回。
月6000万回なら1日200万回、月3000万回なら1日100万回になります。
同じ「月30万円」という目標でも、前提の単価が変われば必要な再生回数は2倍から半分まで動きます。
「月30万円を稼ぐには何回再生されればいいのか」という数字を見かけたら、その数字がどの単価と分配率を前提にしているかを確認しておくといいです。
制作費や固定報酬のモデルとは分けて考える
検証記事が計算から外している収益モデルも整理されています。
元配信者から1本いくら、月いくらで編集を請け負う場合は、広告収益の分配とは別のモデルです。
収入は再生回数に連動せず、契約した制作費で決まります。
編集代行のサービス、動画制作の仕事、固定報酬、案件収入もそれぞれ別です。
「切り抜きで月30万円」という一言だけでは、その30万円が広告収益なのか、分配なのか、制作費なのか、固定報酬なのか、案件収入なのかが分かりません。
分けて考える必要があります。
わかるのは条件つきの再生回数だけ
この計算で分かるのは、置いた条件のもとでの必要再生回数です。
実効RPM 0.01円なら6000万回、0.015円なら4000万回、0.02円なら3000万回。
ここまでは算数で出せます。
分からないもののほうが多いです。
個々のチャンネルの実際の単価、代理店との実際の契約条件、そもそも何回再生されるのか、1本あたりの再生回数、投稿本数と再生回数の関係、チャンネルがYouTubeの収益化審査を通るかどうか。
これらは別に確かめる必要があります。
3つの仮の値を使っている以上、4000万回という数字を市場の平均や保証された値として扱うことはできません。
自分のチャンネルにどう影響するか
切り抜きの誘いや「月30万円」という説明を見るとき、見るべきなのは金額ではなく、その金額がどこから出るかです。
- 自分のチャンネルの1000回再生あたりの収益を、実績から出しておく。
仮に0.01円なら1万回で100円、0.02円なら1万回で200円です。
この数字を持っていれば、提示された分配率から必要な再生回数をその場で割り出せます。 - 分配率を先に決めておく。
手元に残るのが50%なら、同じ月30万円でも必要になる再生回数は2倍になります。
契約前に「分配後の自分の単価」で話を進めておくと、条件のずれに気づきやすくなります。 - 元配信者の許可とYouTubeの収益化審査を、別の関門として扱う。
再利用コンテンツのポリシーはチャンネル全体にかかるので、切り抜き以外の動画の広告収益にも影響が出ます。
切り抜きだけを別チャンネルに分けるか、解説や編集で元の映像と差を作るかを投稿前に決めておくと、あとから構成をやり直す手間が減ります。
出典
- [Arithmetic/Terms Verification] Is 300,000 yen per month possible with official clip Shorts ...Bing News: YouTube ad revenue

コメント
まだコメントはありません。最初の1件をどうぞ。