YouTubeの競合は同じ視聴者と10倍以内の規模、中央値の3倍で外れ値を見分ける
- 競合チャンネルは「同じ視聴者・同じ形式・再生回数の中央値が自分の3分の1〜10倍」の3条件で選びます。公開7日時点の再生回数が中央値の3倍を超えた動画だけを研究対象にする手順と、週15分の追跡表の作り方を1of10がまとめました。
- 競合の当たり動画は、YouTubeがその企画に新しい視聴者を回した証拠です。中央値との倍率で見れば、登録者数の小さいチャンネルの勝ちも同じ物差しで測れます。
- 企画のネタが尽きてきた個人運営者や、少人数で長尺チャンネルを回しているディレクターに関係します。伸びた動画の型だけを自分のチャンネルに置き換える使い方が向いています。

競合チャンネルは「同じ視聴者・同じ形式・近い規模」で決まる
1of10の解説は、競合を「自分の代わりに見られるチャンネル」と定義します。
同じジャンルというだけでは足りません。
3つの条件を全部満たすものだけが競合です。
- 同じ視聴者か。
相手のファンが自分の直近5本を楽しむなら競合です。
題材が同じでも、話し方や年齢層がずれていれば外します。 - 同じ形式か。
長尺のトーク動画は長尺のトーク動画と競合します。
Shortsだけのチャンネルは、別の視聴の場を取り合う相手です。 - 規模が近いか。
登録者数ではなく、動画1本あたりの再生回数の中央値(10本を並べて真ん中にくる値)で測ります。
自分の中央値の3分の1から10倍までが射程です。
登録者2,000万人の大手は、同じジャンルでも競合ではなく参考です。
参考にするのはサムネとタイトルの作り方までになります。
逆に登録者4万人でも、自分と同じおすすめ欄に出ているチャンネルは競合です。
いちばん使えるのは隣のジャンルです。
料理チャンネルと節約系の買い物チャンネルは、夕食どきの同じ視聴者を取り合います。
自分のジャンルの誰も試していない企画は、たいてい隣のジャンルに先にあります。

競合探しはYouTube Studioの視聴者データから始める
最初に集めるのは20〜30本です。
この段階では選別しません。
チャンネル名とURLを書き出すだけにします。
- YouTube Studioのアナリティクスにある「視聴者」タブ。
ここに「視聴者が見ているチャンネル」(過去28日)と「視聴者が見ている動画」(過去7日)が出ます。
実際の視聴者を測った数字なので、いちばん信頼できます。
小さいチャンネルでは何も出ないこともあります。 - 主要な題材5つでYouTube検索。
フィルタで投稿日を「今月」に絞り、再生回数の順に並べます。
2つ以上の検索結果に出てきたチャンネルを記録します。
「今年」でも同じことをすると、投稿頻度が低いチャンネルを拾えます。 - 自分の伸びた動画をおすすめ欄ごと見る。
シークレットウィンドウで開くと、自分の視聴履歴に引っ張られません。
サイドに出ているチャンネルを控えます。 - 競合候補のチャンネルページにある「チャンネル」セクション。
運営者本人が同業者だと考えている一覧が並んでいます。
12本に絞って、週15分だけ回す
候補は10〜12本に削ります。
1of10は「12本が手作業で毎週見続けられる上限」と書いています。
残す条件は、直近90日に3本以上の投稿があること。
止まっているチャンネルは去年の答えしか持っていません。
規模は登録者数ではなく再生回数の中央値で見ます。
動画タブを投稿日の順に開き、直近10本の真ん中の値を使います。
登録者数はYouTube側で「1.23 K」のように短縮表示されるため、目安にしかなりません。
内訳は直接の競合8本、隣のジャンル4本が目安です。
隣の4本が企画の供給源になります。
絞った結果が8本を切るなら、形式の条件を厳しくしすぎています。
追跡は表計算1枚で足ります。
1行が1本の動画で、列はチャンネル名とURL、動画タイトル、投稿日、公開7日時点の再生回数、そのチャンネルの中央値、倍率、形式、メモ。
倍率は「公開7日時点の再生回数 ÷ チャンネルの中央値」です。
中央値は月1回、直近10本から計算し直します。
週に1回15分でやることは決まっています。
追跡中のチャンネルの動画タブを開き、この1週間の投稿を全部行に足します。
7日たった動画の再生回数を入れ、中央値で割ります。
3倍を超えたものに印をつけ、なぜ目を引いたかを1行だけ書きます。
理由は忘れる前に書き残すのがコツです。
12チャンネルが週3本ずつ投稿するなら、毎週月曜に36行。
1of10によると、多くの人はここで1か月やめてしまいます。
中央値の3倍を超えた動画だけを開く
比べる相手は、自分のチャンネルでもジャンル全体でもありません。
その動画が載っているチャンネル自身です。
原文の例では、あるチャンネルの直近10本の公開7日時点の再生回数が8,000、11,000、9,000、14,000、10,000、62,000、9,000、12,000、10,000、13,000回。
並べ替えて真ん中の2つが10,000と11,000なので、中央値は10,500回です。
62,000回の動画は5.9倍で、これが外れ値。
14,000回の動画は1.3倍で、いつもの週です。
31,000回なら3.0倍で、サムネとタイトルを見る価値があります。
4,000回の0.4倍も、何を試して失敗したかの材料になります。
外れ値を見つけたら、順番に4つを見ます。
タイトルとサムネを1つの約束事として読むこと。
最初の30秒。
普段と同じ形式か、違う形式か(違う形式で当たった例がいちばん値打ちがあります)。
上位コメント。
この4つの答えをメモ欄に書けば、それが競合分析になります。
注意点が1つあります。
写すのは企画の型で、動画そのものではありません。
他チャンネルの「30日間Xを試した」が伸びたなら、視聴者が求めているのは期間を区切った実験の形式です。
同じ動画を作り直すとおすすめ欄で2番手になり、2番手に残るのはおこぼれです。
公開ページで見える数字と、見えない数字
公開チャンネルのページにあるものは、誰でも見られます。
登録者数(短縮表示)、総再生回数、動画本数、動画ごとの再生回数・高評価・コメント、投稿日時、タイトル、サムネ、概要欄、チャプター、コミュニティ投稿、Shorts、ライブ配信です。
見えないのは、表示回数とクリック率、視聴時間と視聴維持率、流入元、視聴者の属性とリピーター、収益とRPM(1000回再生あたりにクリエイターへ入る金額)です。
これらは運営者のYouTube Studioの中だけにあります。
競合のクリック率が見えるとうたうツールは、推計値を出しています。
公開データで正直に測れるのは、動画の再生回数をそのチャンネル自身の中央値と比べた倍率です。
1of10のTracked Channelsは週次の集計を引き受ける
ここまでの手順は全部手作業でできます。
ただ毎週の追跡は1か月で止まりやすいので、そこを出典元である1of10自身のツールが自動化します。
チャンネルを登録すると、新しい投稿が外れ値スコア付きで並びます。
スコアは上で説明した倍率そのもので、中央値を手で更新する必要はありません。
1of10の外れ値データベースは30万本以上の伸びた動画、626億回分の再生を分析していると説明されています。
料金は2026年10月時点の確認で、無料プランが外れ値検索(上位5件)、ブックマーク、競合追跡、月60のAIクレジット。
有料はBasicが月19ドル(約3,000円)、年払いで月15ドル(約2,400円)。
Proが月89ドル(約1万4,000円)、年払いで月69ドル(約1万1,000円)です。
AIクレジットはAIツールだけを消費し、調査では使われません。
日本での提供状況や支払い方法は原文に書かれていません。
数字を集める作業は道具に渡せます。
どの型を自分のチャンネルで試すかを決めるのは、いまも自分の仕事です。
※円換算は1ドル=160円(2026年8月時点の目安)です。
自分のチャンネルにどう影響するか
競合を10本も20本も追っていると、週次の確認が途中で止まります。
止まる原因は根性ではなく本数の多さなので、まずリストの長さを疑ってみてください。
- 追跡は12本までに絞り、うち4本は隣のジャンルから選んでおくと、自分のジャンルでネタが尽きたときに企画の供給が切れません。
絞り込みでは登録者数ではなく、直近10本の再生回数の中央値で規模を測ります。 - 追跡表には「公開7日時点の再生回数」の列を必ず作っておくと、投稿直後の動画と混ざらず、同じ条件で倍率を比べられます。
中央値は月1回、直近10本から計算し直す運用にしておくと、数字が古いまま判断する事故を防げます。 - 倍率が3倍を超えた動画は、タイトルとサムネを1つの約束として読み、型だけを自分の次の企画に持ち込みます。
動画そのものを作り直すとおすすめ欄で2番手に回るので、同じ題材でも切り口と構成を自分のチャンネル用に置き換えるところまでを1セットにしておくといいです。
競合のクリック率や視聴維持率を表示する外部ツールは推計値です。
自分のStudioで見える実数と混ぜて判断すると、根拠の強さが分からなくなるので、表の外にメモとして分けて置いておくのが無難です。

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