YouTubeインド、年収1,000万ルピー超のチャンネルが前年比3割増
- 前回の記事ではインドの経済効果の総額を扱いました。今回はその内訳です。年収1,000万ルピー超のチャンネルが3割以上増えました。
- 収益化している人の7割がYouTubeを主な収入源にしており、専業化が進んでいることが分かります。
- インドの視聴者を取り込みたいチャンネルと、編集者やライターを雇ってチームにする段階の運営者に関係します。

インドのYouTubeチャンネルで、年間1,000万ルピー以上を稼ぐところが前年より3割以上増えました。
個人で回していた人が編集者を雇う形に変わり始めていて、自分のチャンネルを専業にするかどうかを考える材料になります。
年収1,000万ルピー超のチャンネルが前年比3割増
YouTubeがインドの2025年の影響報告をまとめました。
調査はオックスフォード経済研究院が担当し、YouTubeの内部データも使っています(Storyboard18 (Influencer Marketing))。
前回の記事では、この報告が出した経済効果の総額を扱いました。
今回見えてきたのは、稼いでいるチャンネルの内訳です。
登録者100万人を超えるチャンネルは、1万8,000本以上あります。
年間の収益が1,000万ルピー以上になるチャンネルは、前年より3割以上増えました。
100本あったなら130本以上になった計算です。
1,000万ルピーは、インドの数の単位でいう1クロールです。
日本円に直した金額は公表されていません。
収益化している人のうち、YouTubeを主な収入源にしている人は73%です。
10人のうち7人が、ほかに本業を持たずにYouTubeで食べていることになります。
この1年で、そうしたクリエイターが雇った見習いは30万人を超えました。

個人のチャンネルから、人を雇う会社の形へ
報告は、インドのクリエイターの経済圏が個人のチャンネルを離れつつあると見ています。
育ったクリエイターが制作会社を作り、編集者やライター、撮影スタッフを雇う動きです。
例に挙がったのがSimpleGharです。
2022年に自宅を改造したスタジオとカメラ1台で始めました。
いまは7言語に展開し、編集者やリサーチャー、撮影者、出演者を合わせて35人のチームになっています。
制作の集まりができている場所も変わってきました。
ジャイプル、ラクナウ、コーチといった都市です。
クリエイターは制作費やスタジオ、機材、地元の人材にお金を使っています。
インドの動画の15%は海外から見られている
インドのチャンネルが作った動画の再生時間のうち、15%超は国外からです。
10時間のうち1.5時間は海外で見られた計算になります。
YouTubeチャンネルを持つメディア企業の81%が、海外の新しい視聴者に届く助けになると答えました。
100社のうち81社です。
音楽や食、文化、娯楽のジャンルで、地域言語の動画が従来の市場の外へ出ています。
マラーティー語の歌手サンジュ・ラトッドさんの曲が例に挙がりました。
インドのチャンネルがこの1年にアップした動画は、1億6,000万時間分です。
1日あたりに直すと約44万時間になります。
学びと地域の題材が視聴を集める構図
報告は、娯楽だけでなく学びも大きいとしています。
視聴者の93%が、知識を広げるためにYouTubeを使うと答えました。
学校の先生では、89%が生徒がほかでは得られない教材に触れられるようになると答えています。
複雑な内容を分かりやすく説明するのに役立つと答えた先生は88%です。
地元の歴史や文化の内容を見つけられると思う視聴者は75%でした。
この1年で音楽の動画や音楽祭、授賞式をYouTubeで見た視聴者は93%です。
動画つきのポッドキャストを好む人は78%でした。
保護者向けの設定は2015年から続く
年齢に合った体験と保護者の管理も、報告の柱の1つです。
YouTubeは2015年から、幼い子ども向け、10代向け、保護者向けの体験を分けて作ってきました。
YouTube Kids、保護者が管理するアカウント、ファミリーセンターがその中身です。
就寝前のリマインダーや休憩の通知、Shortsの1日の上限も使えます。
YouTubeを使う保護者の74%が、YouTubeや13歳未満向けのYouTube Kidsが子どもの世界の理解に役立つと答えました。
内容の質の基準づくりでは、The Quantum Hubやセーブ・ザ・チルドレンと組んでいます。
インドの数字は規模が違いすぎて、そのまま日本のチャンネルに当てはまるものではありません。
ただ、この報告が描いているのは金額の大きさではなく、動画の周りに仕事が増えていく過程です。
外注や採用を考えるときの順番を決める材料になります。
自分のチャンネルにどう影響するか
年収1,000万ルピー超のチャンネルが3割増えたという話は、規模の話に見えます。
読むべきは金額ではなく、個人のチャンネルが人を雇う形に変わり始めている点です。
広告収益が売上の何割かを一度書き出しておくと、専業にするかどうかの線引きがしやすくなります。
インドでは収益化している人の7割が、YouTubeを主な収入源にしています。最初に外へ出す工程を1つ決めておくと、自分が企画に使える時間が増えます。
インドでは編集者やリサーチャー、撮影スタッフを雇う形が増えています。
台本か編集のどちらから渡すかを先に決めておくといいです。アナリティクスで、再生時間のうち海外がどれくらいかを確認しておくと、字幕や吹き替えに入れるかの判断がしやすくなります。
インドでは国外からの再生が15%を超えていました。
出典
- YouTube channels earning Rs 1 crore+ grow over 30% as India’s creator economy expandsStoryboard18 (Influencer Marketing)

コメント
まだコメントはありません。最初の1件をどうぞ。