韓国の暴露系YouTuber、340万ドルの詐欺と恐喝で懲役7年の実刑判決
- 韓国の暴露系YouTuberが中古車ローンを悪用した詐欺と恐喝で懲役7年の実刑判決を受け、総額約340万ドル(約5.4億円)の被害が認定されました。
- 社会的正義を掲げても、金銭を脅し取る行為は犯罪として厳しく問われるという前例で、日本の暴露系運営者にも同じリスクがあることを示しています。
- 暴露・告発系のチャンネルを運営する人や編集者に影響し、特に相手に動画公開を示唆して金銭を要求した経験がある場合はすぐに確認が必要です。

韓国で、犯罪を暴く暴露系動画で人気を集めていたYouTuberが、自身が関与した詐欺と恐喝の罪で懲役7年の実刑判決を受けました。
ソウル中央地裁が言い渡したもので、チャンネル登録者数は約57万人。
被害総額は約340万ドル(約5.4億円)にのぼります。
この判決は韓国国内の話ですが、同じYouTubeという場で活動する日本の運営者にも決して他人事ではありません。
人のあら探しをして収益を得る手法は、やり方によっては刑事罰に直結するという前例を示しているからです。
中古車ローンを悪用した手口
裁判所が認定した事実によると、Lim被告(34歳)は韓国の中古車購入融資の仕組みを悪用し、事故で大きく損傷した車をあたかも通常の中古車のように見せかけてローンを組んでいました。
事故の届け出をしていなかったため、車両履歴のデータベースには損傷が記録されていません。
知人に無関係な買い手役をさせて、2023年4月から12月にかけて、約30.6億ウォン(約220万ドル、約3.5億円)の分割ローンを引き出しました。
さらに2023年8月には、高級輸入中古車を転売して利益を得ると偽って約16.3億ウォンを借り入れ、実際には事業費などに流用したとされています。
裁判所は、これらの詐欺による総被害を約46.9億ウォン(約340万ドル)と認定しました。

「動画を公開する」と脅した恐喝
Lim被告は、ビジネスパートナーに対して恐喝も行ったとされています。
パートナーが横領したと主張し、YouTubeに動画を公開すると脅して、7回にわたり計6.2億ウォンを支払わせたとのことです。
裁判所は「罪の重さは重大だ」と指摘し、被告の「受動的な役割にすぎない」という主張も退けました。
一方で、一部の罪を認め、反省し、被害者に一部返済をしたことなどは、刑を決める際に考慮されたとみられています。
なお、Lim被告は2025年10月に保釈されていましたが、判決後に再び収監されています。
暴露系YouTuberの刑事責任は珍しくない
韓国では、暴露系YouTuberが刑事罰を受けた事例がこれまでもあります。
2025年には、別の暴露系YouTuberであるLee Jun-hee氏(Gu Je-yeokとしても知られる)が、人気配信者Tzuyangさんを恐喝した罪で懲役3年の判決を受けています。
また、飲酒運転の疑いがある人を追跡するYouTuberが、配信中の追跡で死亡事故を引き起こし、実刑となったケースも報じられました。
これらの事例に共通するのは、「正義のため」という大義名分があっても、金銭を要求する行為や危険な詰めまわしは、犯罪として問われるという点です。
日本でも、暴露系や告発系のチャンネルが問題になることがありますが、今回の判決はそのリスクを改めて浮き彫りにしています。
この事件の詳細は、Dexerto (YouTube)の記事で確認できます。
※円換算は1ドル=160円(2026年8月時点の目安)です。
自分のチャンネルにどう影響するか
韓国の判決は海外の出来事に見えますが、暴露系コンテンツの作り手には自分の企画を外から見つめ直すヒントになります。
すぐにできる確認を3つあげます。
暴露・告発系の動画で、相手から金銭や物品を受け取る企画が無いか棚卸ししておきましょう。
今回の事件では、動画でネタを公開すると脅してお金を受け取っていたことが恐喝と認定されました。
金銭のやり取りが発生する企画は、意図が無くても疑われやすいものです。取材対象に「動画で扱う」と伝えるときは、表現を慎重に選びましょう。
「公開しない代わりに見返りをよこせ」と受け取られる言い回しは、その瞬間に恐喝の要件を満たしえます。
相手への連絡は事実と公開日だけを伝え、要求や取引の持ちかけを避けるのが安全です。中古車や金融商品など、お金が絡むテーマを扱う場合は、自分や身内がその取引に関与していないかを確認しておきましょう。
今回の被告は自らローンを組ませる側に回っており、関与の度合いが刑期を大きく左右しました。
第三者として取材する立場を維持するほうが、法的リスクは下がります。
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