事例・戦略

YouTube Shortsの広告費、誰が担当?代理店内でソーシャル派と動画派に分裂

  • 広告代理店の間で、YouTube Shortsの広告購入をソーシャル担当かプログラムマティック担当かで方針が分かれています。
  • 広告費の配分先が変わるため、Shortsの広告単価やクリエイター収益に影響する可能性があります。
  • Shortsで収益を得ているチャンネル運営者にとって、広告主の動き方を見極める材料になります。
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Shortsはどの部署の担当?代理店内で収まらない「タコ足」状態

YouTube Shortsは、広告代理店にとって最も扱いにくいメディアのひとつになりつつあります。
きっかけは、代理店内のどのチームが広告購入を担うかというシンプルな問いです。

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「ソーシャル」と「動画」の間で予算が分かれる

GoogleはShortsをソーシャルメディアと位置づけているため、ソーシャル担当チームが引き受けるのが自然に見えます。
ところが広告主の実際の買い方は、ShortsをYouTube全体の広告予算の一部として扱うケースが多いのです。
そのため、ソーシャル予算なのか動画予算なのかで代理店内の議論が割れます。

広告会社DigitasのLeah Askew氏は「Shortsが登場したとき、Googleから『これはソーシャルだからソーシャル予算で』と電話が来る一方で、『YouTubeにはテレビ広告の予算が必要』という話も同時に進んだ。
まるでタコの足のように分かれている」と説明します。

WpromoteのSkyler McGill氏によると、Google環境でのメディア投資は検索広告チーム、プログラムマティック(自動化された広告取引)、統合メディアチーム、動画投資担当が共同で関わるといいます。
別の代理店幹部も「ソーシャル中心のチームはMetaやTikTokを横断して買うが、ShortsやほかのYouTube在庫は通常、買わない」と話しており、担当の線引きが曖昧なままです。

各代理店が「リード役」を決めて動き出している

記事は、全代理店共通の正解を決めるよりも、各代理店の中でリードチームを定めることが重要だと指摘します。
Digitasは全体会議を開き、Shortsの広告購入はプログラムマティックチームが担当することに決めました。
そのうえでソーシャルチームと戦略的に連携する形です。
ただしクリエイティブ面では「ソーシャルだ」という扱いで、Askew氏は「ソーシャル戦略とソーシャル向けアセットが必要だ」と言います。

TinuitiのBrian Binder氏も、ソーシャル向けのクリエイティブをShortsにそのまま使う「lift-and-shift」戦略を挙げます。
その先には「ShortsがYouTube戦略とどう組み合わさり、さらに検索戦略や配信戦略とどうつながるか」という大きな問いがあるそうです。

チャンネル運営者には「広告主の見え方」がヒントになる

代理店の内輪話は遠く感じるかもしれません。
ただ、ここから分かるのはShortsが単独のソーシャルメディアではなく、YouTube全体の投資の一部として扱われ始めていることです。
チャンネルをスポンサーや広告主に提案するときは、Shortsの数字だけを出すより、長編やライブ配信も含めたチャンネル全体のリーチやエンゲージメントを見せるほうが受け入れられやすくなっています。

もうひとつ、クリエイティブ面では「ソーシャルらしさ」が重視されます。
ブランド案件を請けるなら、普段のShorts投稿から短尺の縦型動画としての完成度を磨いておくことが、そのまま採用の分かれ目になります。

出典: Digiday

自分のチャンネルにどう影響するか

まず確認したいのは、あなたのチャンネルが広告主からどう見られているかです。
Shortsを単独のソーシャルとして予算を分けるのではなく、YouTube全体の予算に組み込む流れが進んでいます。

  • チャンネルの提案資料やメディアキットには、Shortsだけでなく長編・ライブを含めた全体の数字を並べるようにしてください。
    広告主や代理店が「YouTube予算の一部」として組み込みやすくなります。
  • ブランド案件では「ソーシャル向けの縦型クリエイティブ」が求められています。
    日常のShorts投稿から、短い時間で印象を残す構成・テンポ・テロップの使い方を練習しておきましょう。
    それがそのまま案件の実績になります。
  • 広告の効果測定や提案の場面では、プログラムマティック経由の配信について基礎知識があるとスムーズです。
    代理店側も担当部署で迷っている過渡期なので、運営者側が広告の仕組みを理解して話せることは、パートナー選びで有利にはたらきます。

出典

  1. Future of TV Briefing: Which agency team(s) should be responsible for YouTube Shorts?Digiday

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