T-Seriesが世界週間再生数で首位、長尺ヒットをShorts用に再編集する戦略
- T-Seriesが週間再生数778.8百万回で首位を維持し、長尺の音楽映像を短尺に再編集してShortsで大量公開する戦略が要因です。
- 長尺のヒット作を短く切り出す手法は、既存の資産を活用して再生数を伸ばせる参考事例になります。
- 音楽・エンタメ系チャンネルやブランド公式チャンネルを運営する人にとって、Shorts時代の伸ばし方のヒントになります。

世界一のチャンネルが「Shortsの量産」で首位を守っています
YouTubeで最も多く再生されているチャンネルは、2026年8月30日週も世界トップ50の首位でした。
インドの音楽レーベルT-Seriesです。
週間再生数は7億7,880万回、これまでの総再生数は3,532億回に達しています。
T-Seriesは音楽ビデオや映画予告編などを中心に、南アジア向けのエンタメを配信してきた会社です。
1983年創業で、YouTube公式チャンネルの開設から20年が経ちます。
かつてPewDiePieと登録者数トップを競い、現在は登録者数ランキングでも2位につけています。
ここまで順調に見えるT-Seriesですが、他のインドの大手メディアは苦戦しています。
かつて世界トップ50に名を連ねていたSony SABやSET Indiaは、現在のランキングには登場しません。
インドで「同じ物語の繰り返し」を続けるテレビ系メディアは、YouTubeでは独立系クリエイターに存在感で後れを取っているとTubefilterは指摘します。
それでもT-Seriesが1位を続けられるのは、YouTube Shortsへの適応が大きいとされています。

やっているのは「長尺のヒットを短尺に切り分ける」こと
T-SeriesはShortsが登場する前から世界トップ50の常連でした。
しかし近年、首位を維持するために短尺動画の本数を増やしてきました。
やり方はシンプルです。
総再生数10億回を超えるような長尺の音楽ビデオを、短い断片に切り分けてShortsとして投稿します。
ヒット曲のサビの部分だけ、映画予告編の見せ場だけ、といった形です。
これによってShortsでも新たに数十億回単位の再生を積み上げています。
さらに、流行中の短尺コンテンツのジャンルを常にチェックし、自社のライブラリをそれに合わせて更新しています。
音楽・映画という枠の外で同じ戦略を取るチャンネルの例として挙げられているのが、食品ブランドのMERI MAGGIです。
マギーの公式チャンネルで、商品を使ったレシピのショート動画を投稿しています。
おなじみのジングルを入れることで、ブランドの親しみやすさも演出しています。
MERI MAGGIはこの6か月で急成長し、8月30日週は週間431.6百万回の再生で世界トップ50の15位に入りました。
このペースが続けば、9月末までに総再生数100億回に達する見込みです。
41チャンネルがShorts中心という現実
今週の世界トップ50のうち、41チャンネルがShortsを主な活動にしています。
長尺だけで上位に残るのが難しくなっている現状が、この数字からも分かります。
T-Seriesのように「長尺の資産を持ち、それをShort化する」チャンネルと、最初からShortsだけで伸ばすチャンネルの両方が、ランキングの上位に並んでいます。
参考: Tubefilter
自分のチャンネルにどう影響するか
まず確認したいのは、既存の動画資産がShortsに転用できるかです。
T-Seriesのように、長尺の反響が良かった動画を短く切り出してShortsで再公開するだけでも、新たな再生経路を作れます。
次に、流行っている短尺のジャンルを定期的に確認しましょう。
T-Seriesでさえ流行の取り込みが必要です。
人気のフォーマットを自チャンネルのテーマに合わせてアレンジすることを先に決めておくほうが、後から付け焼き刃で対応するよりぶれません。
最後に、ブランド公式チャンネルや企業アカウントもShortsで戦えるという点です。
MERI MAGGIのような商品チャンネルでも、レシピを見せる形で上位に入れます。
自社の商品・サービスを「見せる」短い動画の企画を1つ作ってみてください。
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