Amazonがクリエイター経済に本格参入、ブランド企業との案件を橋渡し
- Amazonのクリエイターサービス担当らがVarietyのポッドキャストで、ブランド企業向けの支援強化を明かしました。
- AmazonのECと広告基盤を活用でき、クリエイターが企業案件を獲得しやすくなるため重要です。
- ブランド案件を増やしたいチャンネル運営者や、Amazonで商品を売りたいクリエイターに影響します。

Amazonがクリエイター支援を強化、狙いはブランド広告の入口
2026年8月21日、Varietyのポッドキャスト「Strictly Business」にAmazonのクリエイターサービス事業の責任者たちが出演しました。
Variety (Biz)で公開された内容です。
出演したのは、ゼネラルマネージャー(クリエイターサービス)のマット・サンドラー氏と、クリエイター向け広告パートナーシップ責任者のアンジー・モア氏。
Amazonがどのようにクリエイターを支援し、ブランド企業の広告を拡大しようとしているかを語っています。
サンドラー氏は、クリエイターを取り巻く環境がこの1年で大きく変化したと指摘します。
かつてはYouTubeやTwitch出身のデジタルネイティブとして見られていた彼らが、文化形成や購買行動に影響を与える存在になった。
だからこそ「クリエイターを起業家として見る」のだといいます。
私たちはクリエイターを起業家として見るようになりました。
彼らはビジネスの中心であり、そのビジネスのほとんどは何らかのコンテンツに根ざしています。
つまり、Amazonの支援対象は「コンテンツを武器に、商品やサービスまで展開するクリエイター」です。
チャンネル運営に加えて、AmazonのECや広告の仕組みを組み合わせることで、単なるインフルエンサーではない事業体へと後押しする狙いが見えます。

実際の事例:New Heightsとキキ・パーマー
番組内で紹介されたのが、ジェイソン・ケルシー選手とトラビス・ケルシー選手が手がけるポッドキャスト「New Heights」です。
この番組を中心に、Amazonは「Kelce Clubhouse」というECストアを構築し、ファン向けグッズやライフスタイル雑貨を販売しています。
販売される商品は、必ずしもNFLに直結するものばかりではありません。
もう一つがキキ・パーマー氏との提携です。
「Baby, this is Keke Palmer」というポッドキャストをAmazon Creator Servicesと共同展開し、さらに月2回のTwitchライブも予定されています。
ポッドキャストを起点に、Amazonのサービス群へ広げていく形です。
このように、クリエイターのコンテンツは多様で、それぞれに広告や商品販売の可能性が広がっています。
クリエイターが選べる選択肢の多さこそが、ブランド企業にとっての魅力です。
その多様な選択肢をマーケターが扱いやすい形に整えるのが、サンドラー氏とモア氏の仕事だと話しています。
広告主が求める「完全なループ」
モア氏は、広告主からの関心をこう語ります。
広告主の多くは、クリエイターとファンコミュニティのつながりを活用しながら、顧客の購入までの道のりを完全に閉じる方法を求めています。
そのためにAmazonは、ブランド、クリエイター、テクノロジーを結びつけ、測定や効果の観点から業界の形をつくる手助けをしたい考えです。
つまり、どこで商品を知って、どこで購入したのかを可視化できる環境を整えることが、Amazonのクリエイター支援の核になっています。
これは、クリエイターにとっては「企業案件を獲得するためのハードルが下がる」可能性を意味します。
Amazonが間に入ることで、ブランド側は安心して出稿できるようになり、案件のパイが広がることが期待できます。
新たな収益チャネルの可能性
今回のエピソードでは、Amazonがクリエイターを“集客のためのメディア”ではなく、自ら事業を築いていく起業家として見ていることが印象に残ります。
YouTubeなどのプラットフォームで育ってきたクリエイターにとって、新しい収益チャネルの登場として捉えていいでしょう。
ただし、Amazonの取り組みがすべてのクリエイターに影響を与えるとは限りません。
ブランド案件を増やしたい運営者や、グッズ販売などEC周りを強化したい人にとっては、動向を追う価値があります。
自分のチャンネルにどう影響するか
Amazonは「クリエイター=起業家」という視点で支援を進めており、単に動画が伸びるだけでは足りない可能性が見えてきます。
ここでは、押さえておきたい3つの視点をまとめました。
- ファンに届けたい商品やサービスを棚卸ししておくと、Amazonからの提案が来たときにすぐ対応できます。
New Heightsのように、テーマ直結でないグッズでも構いません。 - ブランド案件の企画書には「購入までの導線」を入れると、Amazonの広告スキームに合いやすくなります。
モア氏が指摘する通り、広告主は完全な顧客の閉ループを求めており、動画紹介から商品ページへの遷移を意識すると効果的です。 - 自チャンネルの視聴データに加えて、商品購入やファンコミュニティの活性度といった指標も蓄積しておくと、交渉の材料が増えます。
Amazonが測定基準をつくろうとする中で、数値を出せる側は有利になります。
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