BBCがYouTube・TikTok・Roblox統括の新役職を新設、若年層向け戦略を加速
- BBCが13〜34歳向けに、YouTube・TikTok・Robloxなど外部プラットフォームを統括する新役職を新設しました。
- BBCのYouTube視聴時間は若年層で30%以上伸びており、テレビ番組をそのまま流さない方針が成果につながっています。
- 自社チャンネルの配信先を年齢層で整理したい運営者や、プラットフォーム横断の戦略を考える組織に参考になります。

BBCが外部プラットフォーム向けの新役職を創設
英国放送協会(BBC)が、YouTubeやTikTok、Robloxなど外部プラットフォーム向けの戦略を統括する新しい上級職「ヘッド・オブ・マルチプラットフォーム・コミッショニング」の募集を始めました。
BBCコンテンツ部門内に新設する「マルチプラットフォーム・ハブ」の責任者で、対象は13〜34歳の視聴者層です。
この役職はBBCのYouTubeチャンネル全体の戦略と運用を監督し、BBC Threeの番組調達も担当します。
ファクト、エンターテインメント、ドラマ、コメディの各制作チームやiPlayer、ソーシャルメディアチームと直接連携し、放送・配信・ソーシャルにまたがる配信戦略の編集方針も担います。

テレビ配信の「そのまま移行」はしない
BBC iPlayerとテレビチャンネル担当ディレクターのDan McGolpin氏は、この採用についてLinkedInで「既存戦略の加速」と説明しています。
「テレビ配信をそのまま移すのではなく、視聴者が多くの時間を過ごす場所でベストな形を学ぶことに、より多くのリソースを投入することを意味します」
つまり、テレビ向けに作った番組をそのままYouTubeに流すのではなく、各プラットフォームに合わせて作り直す方針です。
求人票でも「クリエイターエコノミーにネイティブで、実績のある人材」を求めており、テレビの制作経験よりも、YouTubeやTikTokの文脈を理解していることが重視されています。
若年層の視聴時間は3割増
McGolpin氏は、この戦略の成果として数字を挙げています。
BBCのYouTubeにおける視聴時間は、今年13〜25歳で30%以上、全年齢でも16%増加しました。
iPlayerの2026年上半期のデータも好調です。
週平均で約4000万人がBBCの番組を視聴し、うち2000万人がiPlayerで視聴しました(英国の視聴率調査機関BARBのデータで、3分以上視聴した人を視聴者としてカウント)。
週間の総視聴時間は3億時間を超え、iPlayerは前年比15%増の週平均1億時間超を上半期で初めて記録しました。
35歳未満の視聴者に限定すると、週平均500万人以上がiPlayerを利用し、週間視聴時間は1500万時間超。
7月は週間アクティブアカウント数が、全体と35歳未満の両方で過去最高を記録しています。
採用の概要
勤務地は英国国内の複数拠点で柔軟に設定でき、正社員・フルタイムの募集です。
応募締め切りは2026年9月7日。
問い合わせ先はBBCリクルートメントのClare Davies氏と案内されています。
自分のチャンネルにどう影響するか
まず確認したいのは、BBCの戦略が「YouTubeをテレビの延長として扱わない」という点です。
日本のチャンネル運営者にとっても、プラットフォームごとに内容を再構成する考え方は参考になります。
チャンネルのターゲット年齢層を決め直す。
BBCは13〜34歳に絞って外部プラットフォーム戦略を組み立て、若年層の視聴時間3割増という結果を出しました。
自社チャンネルのコア層は誰かを定義し、その層がどのプラットフォームで時間を過ごしているかを整理しておくと、配信先の優先順位がぶれません。テレビ番組や長尺コンテンツをそのままアップロードするのではなく、YouTube用に再編集する判断を先に決めておきます。
BBCが「そのまま移さない」と明言したのは、縦型・短尺・ネイティブな形式が視聴行動を左右するという判断です。
既存の動画資産がある場合、Shorts用の切り出しや字幕追加などの工程をルール化しておくと、あとで困りません。クリエイターエコノミーに詳しい人材を採用や外部パートナー選びの基準に加えます。
BBCが求人票で「クリエイターエコノミーにネイティブで実績のある人」を求めたように、制作経験よりプラットフォーム理解を重視する流れが強まっています。
編集者やコンサルタントを選ぶ際も、チャンネル登録者数だけでなく、各プラットフォームでの立ち回りを知っているかを基準にするとよいです。
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